ゼネラリストとしての素養が必要
ステップ1と併行してステップ2に進みます。あなたはきっと、自分で分析しているとおり、ゼネラリストではなくスペシャリストとして社内で認識されていると思いますね。もっとはっきり言うと、「何を考えているかわからない」「扱いにくいが仕事はちゃんとやる」女性だと思われているでしょう。
あなたがこれから飛び込みたいと思っているオトコ社会にあって、いちばん距離のあるところにいるタイプかもしれません。上にいって、もっと大きな影響力で仕事をしたい、と思っているのであれば、このままでは厳しい。スペシャリストとして成果は残しているけれども、ゼネラリストとしての素養も十分、と思われなければ、「上にいく」ことはできません。
今後、どうやってあなたを認めてもらうか計画を立てるためにも、あなた自身が自分はどんな仕事をする人と認識されているか、自分のブランドを正しく把握することがとても重要です。これまでしてきた仕事を棚卸しして、自分の取り組み姿勢を振り返り、どんな強みがあって課題があるか、目を背けずに見つめましょう。何が足りないかを知ることは、耳に痛くて認めたくない気持ちにもなりがちですが、これから新たなブランドをつくるために必要な点検です。
ずばり、上司に相談しよう
ステップ3は私の上司経験からのアドバイスです。上司は、自分の部下が「マネジメントに興味がある」「出世したいと思っている」とわかっていれば、それに応じた仕事の与え方や育て方をするものです。
かつて私も、自分と違うタイプ、淡々と仕事し、なかなか自分をさらけだしてくれないメンバーに、「マネジャーになりたい」と言われて驚いたことがあります。日常的にコミュニケーションを取っていても、仕事のやり方から、「現場が好きなのだ」「人に興味がないのかも」と勝手にどこかで判断していて、マネジメント適性について考えたことのなかったメンバーでした。ちょっと慌てましたね。想定していなかった相談にすんなりアドバイスができなくて、「どうしてそう思ったの?」と時間稼ぎのような質問をしてしまいました。
でも、それから、彼の挑戦を後押しするような仕事の機会を増やすように心掛けましたし、面談でもそれに根差したやり取りをしました。その彼は、今や立派な管理職なんですよ。
あなたの上司も、あなたへの認識が定まってしまっていて、「上にいく」適性が必要な仕事を与えていない可能性が高いと思います。それがないと評価もなにもないですから、自分ブランドを把握したら、それを踏まえて会話できる上長を探すことです。直属の上長が本当はもっとも適任です。もし最適でないようなら、最適な上長を探して語り続けること。そして「こんな課題があるけれども克服して上にいきたい」「こういう仕事をしてみたい」と言ってみるといいと思います。
「どう行動していけばいいと思われますか?」とアドバイスを求めれば、かつての私のように少し慌てるかもしれないけれど、きっと親身になって応援してくれると思います。こうだ、と決めつけていたメンバーが、実は違ったことを考えていた、というだけで上司には十分インパクトがありますから、これまで以上に注目してくれるようになると思いますよ。
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