「おやじネットワーク」に食い込むメリット 「おやじ村の一員」になることが、出世につながる

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男女雇用機会均等法の施行から27年が経ち、ビジネス界で女性と男性が競うのは当たり前になりつつある。しかし、他の先進国と比べると、日本の女性管理職の比率は低いままだ。「なぜ女性は出世できないのか」「どうすれば女性は出世できるのか」――。『抜擢される人の人脈力』の著者である岡島悦子プロノバ社長が、自らの半生やヘッドハンターとしての経験を基に、 出世のために知っておくべき掟をつづる。

女性の知らない、男性のアンダーグラウンド活動

女性が出世しにくい理由のひとつに、いわゆる「オールド・ボーイズ・ネットワークの存在」があるかと思います。

この「オールド・ボーイズ・ネットワーク」とは社内外の公式、非公式の組織や人脈のことを指します。社内の派閥、飲み仲間、業界の勉強会、経営者団体等々、形態や目的はさまざまです。男性はたいてい一人で複数のグループに属しており、お互いに情報交換をしたり、時には仕事上の便宜を図ったりしています。このアンダーグラウンドの活動が社内政治を制することさえあるほどです。しかしほとんどの場合、女性はこれらのグループのメンバーではありません。

日本人には「内」と「外」を厳密に区別するところがあります。「内輪」の人には気を許して本音を言うけれど、そうでない人には警戒して建前しか言いません。内輪のメンバーである男性に対しては「こいつは俺の弟子だから、いろいろと教えてやろう」とか、「社内で引き上げてやろう」となりやすい。その点、「内輪」に入っていない女性は非常に不利になってしまいます。

わかりやすい一例をあげてみましょう。たとえば、社内会議での席順。自由席という企業も多いかとは思いますが、それでも経営会議などの席順は事務局が作成している、という企業も多いかと思います。会議の目的によっては、役職に加え、部署の序列、入社年次、部署や個人同士の親密さ、意見の強弱など、さまざまな要素を勘案して席順を作成しなければならないケースがあります。

こういう場合、「おやじ村の一員」と見なされていれば、「わかっていないな」と叱られつつも、「あの人は大学院卒だから換算年次はこの人より上だよ」などと赤入れの背景などを説明してもらえます。こうした共通体験の中から、暗黙知を学びとっていける訳です。

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