保育政策の充実度を測る指標は「待機児童数」だけではありません。過去20年にわたり主要100自治体へ保育施策に関する独自調査を行ってきた「保育園を考える親の会」の代表の普光院亜紀氏が、「入園決定率」「園庭保有率」「保育料」といった指標から、自治体ごとの真の「保育力」を分析します。第5回の今回は千葉県千葉市です。
千葉市は、千葉県のほぼ中央に位置する県庁所在地であり、2020年10月時点での人口は、県内で最も多く981,675人。市外からの流入により人口は増加傾向にあります。
鉄道路線は、JR京葉線、京成千葉線、JR総武線などが走り、千葉駅・千葉中央駅周辺の再開発、海浜幕張の大規模マンション開発が進行中です。
それでは、千葉市全体の数字を見ていきましょう。
3つの指標で見る千葉市の保育力
入園決定率 89.9% (主要89自治体*平均 77.5%)
園庭保有率 65.9% (主要98自治体*平均 71.8%)
中間的な所得階層の1歳児保育料 3万3450円(主要98自治体*平均3万0587円)
*首都圏の主要市区、政令指定都市100市区が調査対象だが、有効回答数は指標・年度によって若干異なる
園庭保有率 65.9% (主要98自治体*平均 71.8%)
中間的な所得階層の1歳児保育料 3万3450円(主要98自治体*平均3万0587円)
*首都圏の主要市区、政令指定都市100市区が調査対象だが、有効回答数は指標・年度によって若干異なる
まずは入園決定率から見ていきましょう。保育園を考える親の会では、毎年、首都圏の主要市区と政令市の100市区について「100都市保育力充実度チェック」という調査を行っています。
その中で、認可の保育施設(認可保育園、認定こども園、小規模保育、家庭的保育等)に新規に入園を申し込んだ子どものうち何パーセントが入園できたかという数値「入園決定率」を算出しています。
国が発表している待機児童数は人口が多い自治体の数値が多くなり、「入れなかった児童数」からさまざまな数字を差し引いた数になっているので、実際の入園の難易度とはかけ離れたものになっているからです。
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