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政治・経済・投資 #野口悠紀雄の「震災復興とグローバル経済」

(第7回)リファイナンスという「打ち出の小槌」の発明

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 本連載の第3回で、日本の対米自動車輸出が06年ごろから(つまり金融危機が顕在化する前から)減少を始めていたと述べた。

この原因は、以上で述べたことだと考えられる。住宅価格が06年の夏ごろにピークになり、それによってリファイナンスも難しくなったのだ。その結果、ローンの残高は増え続けたものの、先に述べたように借入額は減少した。このため自動車購入も減ったのだ。

つまりこういうことである。アメリカにおいても自動車の売り上げは長期的減少傾向にあったが、住宅価格バブルがモーゲッジのリファイナンスを通じて、自動車購入資金を提供した。このため、自動車購入が、趨勢からはかなりカサ上げされたと考えられる。ところが、06年夏に住宅価格がピークを打ったため、このメカニズムが崩壊したのだ。

アメリカの自動車市場は今後長期的に停滞する

住宅価格の頭打ちは、金利上昇によってもたらされた側面も大きかったと考えられる。これによって、単にローン返済の負担が増えただけでなく、リファイナンスの有利性が失われたのである(既述のように、キャッシュアウト借り換えが利子負担を増やさずに現金を生み出すのは、金利が低下するからである)。したがって借り入れが減少し、住宅投資が減少するという下向きの循環が始まったのだと考えられる。

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