新型コロナウイルスの感染拡大で、世界の多くの国が一斉にオンライン教育を導入しました。ところが、日本では基礎教育段階のオンライン教育は、公立校では進展していません。他方、私立校の取り組みは早く、格差が広がっています。
文部科学省は、小中学生に1人1台のデジタル端末を整備する「GIGAスクール構想」を加速するとしているのですが、それより重要なのは関係者の熱意です。
世界の小中学校はオンライン教育に移行
新型コロナウイルスの感染拡大で、世界各国の学校が閉鎖になりました。
日本でも、3月2日、小中高校の一斉休校が決定されました。現在は再開しつつありますが、今後どうなるかわかりません。
通常の授業ができないため、世界の多くの国が一斉にオンライン教育を導入しました。
とくに欧米では、かなり迅速にオンラインに移行しました。
アメリカでは、K-12(幼稚園年長から高校3年生まで)のレベルで、多くの学校が3月以降にオンライン授業に移行しました。
JETRO(日本貿易振興機構)の資料によると、中国ではオンライン教育が2019年6月時点と比べて81.9%も増えました(「新型コロナ禍の下、オンライン教育などの利用が拡大(中国)」、2020年7月2日配信)。
利用者数は4億2296万人で、利用率は46.8%です。2018年12月時点での利用率は24.3%だったので、2.1倍になったことになります。
新型コロナウイルスの感染拡大で、全国の小中学校、高校、大学で新学期の開始が延期され、オンライン学習に切り替わったのですが、教育部は、1月29日には、小中学校の休校期間中はオンライン授業を受けることで学習を継続する方針を発表しました。
韓国では4月9日以降、小学校から高校までの全学校でオンライン授業が開始されました。
香港やインドなどでも、オンライン教育への移行が進みました。
ところが、日本では基礎教育段階のオンライン教育は、進展していません。オンライン授業の普及は私立校などの一部にとどまり、公立校ではごく一部です。
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