日本人は「休校長期化」の深刻さをわかってない

再開も遠隔教育もままならず格差が一段と拡大

日本の教育現場は完全にストップした状態が続いている(写真:maroke/iStock)

いま教育が危機に瀕している。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行は、学校の物理的機能を停止させた。3月2日から、全国の9割以上の小学校、中学校、高等学校など(以下「学校」とする)が一斉に休校した。

連休明けから、全国の1割程度の学校が再開した。文部科学省によれば、9割以上の学校が6月1日の再開を予定しているという。とはいえ、すでに2~3カ月分の授業が失われた。感染が大きく広がった地域では、学校を再開しても、すぐには通常授業に戻れない。ひとたび集団感染が起これば、再び休校に追い込まれかねない。いまだ先行きの見えない状況なのである。

事態に対処するため、文部科学省は学習の遅れを複数年で解消する方針を発表した。つまり、今の学年で学び切れなかったことを、次の学年に持ち越すということ。要するに、全国規模の学習の遅れは必至ということだ。

日本の教育の弱点

学校の物理的機能が低下した現状では、いわゆる「遠隔教育」に頼らざるをえない。ところが、遠隔教育は、現在の日本の教育の弱点である。教育のICT化が遅れているため、ごく一部の学校しかオンライン授業が実施できない。多くの学校では、学習プリントを宿題として配布・回収するしかないのだ。

OECD(経済協力開発機構)の2018年の調査によれば、日本の学校のICT機器使用頻度は、OECD加盟国中で最下位。教師のICT機器を使いこなす技能は、調査参加国77カ国で最下位。「生徒が学習に使えるICT機器があるか」「インターネット接続があるか」といった調査項目についても、軒並みOECD平均を下回っている。(OECD, “Pisa 2018 Results Where All Students Can Succeed”, Organization for Economic 2020)

学校再開もままならず、遠隔教育もままならない。コロナの影響は世界各国の教育に及んでいるが、その影響下での教育については、日本は明らかに不利な立場にある。それが日本の現実なのである。

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