生前贈与税を下げ、若い人におカネを渡そう 草食投資隊が考える成長戦略②

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現預金の相続に100%課税をせよ

渋澤 その考えは良いですね!賛成。それと共に、相続税率を100%にするというのはどうでしょう。

中野 100%?

渋澤 うん。ただし、相続財産の全てに対して100%ではありませんよ。現預金の相続に対して100%課税にするのです。ただし、株式、不動産、や骨とう品でも良いです。「ブツ」で相続した場合は0%とする。そうすれば、現金は経済で循環しますよね。まあ、大反対を食らうと思うけど。個人の預金残高が高く維持されることに既得権益がある抵抗勢力によってね。

藤野 生前贈与の贈与税率を10%にすることについては、恐らく「金持ち優遇」という批判の声も上がると思うのですが、やはり若い人たちに富が移転する仕組みを作ることが大事でしょう。

若い人の方が、家を購入したり、車を買ったりと活発に消費するでしょうから、経済的な効果が期待できます。巨額のお金が動けば、景気回復のきっかけになるはずです。とにかく、相続税の税率は非常に高いので、贈与する額に関係なく、生前贈与については10%、もしくは15%でも納得感があるでしょう。お金が動けば、消費税か所得税で税収をきちっと上げることができるはずです。

渋澤 アベノミクスの成長戦略を見るうえでは、日本の一般家計の現預金残高が金融資産全体と比べて減ることが評価水準といえますからね。また、これは、NISAと違って、2016年までの時限立法というところがいいね。

藤野 3年間でバシッと決めることが大事です。

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