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国民に愛想をつかされた「アホノミクス」の末路 非常時にこそ露呈する「政策責任者の器」

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  • 浜 矩子 同志社大学ビジネススクール教授
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面白いことに、イギリスのジョンソン首相は退院後に人気が挽回している。自身の治療に果敢に対応してくれた医療・看護チームに心から深謝した。新型コロナ禍を軽視しているような、どこかおちゃらけた風情は影を潜めて、結構、真摯に新型コロナ対策に邁進している雰囲気が出てきた。

これがイギリス魂の琴線に触れたようで、支持率が上がっている。存外に正直者で気のいい奴だったらしいと、見直されているのである。

こうなると、おあまのじゃくで権力に逆らうことを身上としているイギリス人たちも「彼を信じてついていこう」ということになってくる。折しも、このタイミングでお子さんも生まれて、国内は「おめでとう」ムードに包まれている。鉄鎚転じて天恵の趣だ。やはり、素直に反省し、真摯に頑張るようになったことが天にも評価されたのかもしれない。

メルケル・マジック再び

それにつけても、このようなときには、やはり何と言っても政策責任者の信頼醸成力がものをいう。つくづくそう思う。何を言うかではない。誰が言うかだ。そのような面が多分にあると思う。

ドイツのメルケル首相が言うことなら、信じられる。だが、チームアホノミクスの大将が言うことだから信じられない。たとえ、大同小異のことでも、それを誰が言うかで人々の反応は変わる。これはとても重要なことだと思う。

メルケル首相は、党内の求心力低下で一時は支持率が下がっていた。メルケル・マジックも、もう終わりだという雰囲気になっていた。だが、新型コロナ危機への対応が評価されて支持率が挽回している。やっぱり、いざというときに頼りになるのは、この人だ。国民に対する彼女の決然としつつも真摯な語り掛けが人々を引き寄せたのである。

それに対して、チームアホノミクスは信頼醸成力のなさが露呈する一方だ。「強力なリーダーシップ」を発揮しているように見せようとして必死になるばかりで、世のため人のために働こうとはしていない。

政策責任者は「国のリーダー」ではない。国民に奉仕するサービス事業者だ。そのことがわからない政治家集団には、政策を担当する資格はない。

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