安倍首相はなぜ、「言い間違い」を連発するのか 問われるトップリーダーとしての結果責任

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安倍首相は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の実施期間を5月31日まで延長することを正式表明した(写真:ロイター)

やはりというか、結局というべきか。新型コロナウイルス対策のための緊急事態宣言が5月31日まで延長された。

安倍晋三首相は5月4日、当初の期限である5月6日に解除できなかったことを「責任を痛感しており、国民にお詫びしたい」と沈痛な表情で語り、8割接触削減などの努力を改めて国民に訴えた。

ただ、頼みの綱ともなる宣言解除の具体的条件や出口戦略について明確な説明はなく、「コロナ時代の新たな日常」「人と人との絆の力」など情緒的セリフを連発。しかも、記者会見の冒頭、肝心の持続化給付金の給付開始時期を「8月から」と言い間違えるなど、コミュニケーション能力が改めて問われる事態となった。

持続化給付金の入金時期にあがる悲鳴

安倍首相は記者会見で、全国の感染者数がピーク時の約3分の1まで減少したことなどを挙げ、「皆さんの行動が未来を確実に変えつつある」と語った。

そのうえで、1カ月近く解除を先延ばしする理由について、「現時点では感染者の減少が十分なレベルとは言えない」「医療現場が過酷な状況に置かれている現実は変わらない」などと強調した。そして、「5月は収束のための1カ月で、次なるステップに向けた準備期間だ」として、6月からの宣言解除に強い決意をにじませた。

会見の冒頭発言は、左右に設置されたプロンプターに映し出される発言要領と、手元のメモを見ながら約23分間続いた。テレビ画面では身振り手振りで熱弁しているようにみえたが、ネットのライブ中継では「がっかり」「悲しい」などという不満や落胆の書き込みが続いた。

中でも批判の的になったのは、事業者などが待望する持続化給付金に言及した際。安倍首相が「5月1日から最大200万円の持続化給付金の受け付けを始めたが、最も早い方で8月から入金を開始します」と説明したとたん、「遅すぎ!」「もう駄目!」などという悲鳴の書き込みであふれた。

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