「選ぶ習慣」を身につけると人生の幸福感は増す 会社が全てではない時代のキャリアの探し方

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そういうときは、ぜひ他者の力を借りてみましょう。友人に相談するほか、最近は個人向けのキャリアに関するコーチングやカウンセリングが受けられるサービスが増えていますから、他者の視点を活用し、自分を掘り下げるといいと思います。

そしてお勧めしたいのは、選択肢を「知る」と「選ぶ」の間に、「試す」を入れること。例えばいきなり独立するのはハードルが高いですし、いいなと思った働き方が自分に向いているかどうかもわかりません。

とくにボランティアやプロボノはリスク少なく始めることができますし、副業も週1回、数時間から始められるようなものも出てきています。考えすぎず、もっと軽やかに、何が自分に合いそうか、その道を選ぶ前に試してみましょう。

そうやって小さくでも試してみると、自分の市場価値が見えてきます。客観的に自分を見つめ直す機会になり、時には思わぬ強みに気づくこともあります。

ひとつ、短時間勤務で仕事していた子育て中の会社員女性の例を紹介しましょう。一生懸命仕事をしていたけれど上司に認めてもらえず、忸怩(じくじ)たる思いを抱いていた彼女はクラウドソーシングのサービスを利用して副業を始めました。そうしたら、副業先のクライアントが彼女をものすごく高く評価したのだそうです。

今の職場で誰からも評価されていない仕事でも、環境が変われば重宝されることだってある。これを越境体験といいますが、普段の生活圏を越えて外に出ることで、新たな発見があるものです。

試した結果うまくいかなかったとしても、それは決して失敗ではありません。今の自分には合っていなかったことがわかったわけですし、また別の選択肢を試してみればいいだけの話ですから。

自分で選べば選ぶほど、幸福感は増す

年齢を重ねれば重ねるほど、自分のことをわかった気になりがちです。ただ、もしかしたら「自分はこういう人だから」という自己認識が、自分の可能性を狭めてしまっているかもしれません。

人生100年時代と言われる今、私たちは70歳ぐらいまで働くことになるのだと思います。つまり40歳から新しいことを始めても、まだ30年残っているということ。仮に何かを極めるのに10年かかったとしても、30年あれば単純計算で3つの分野のプロフェッショナルになれます。

まだまだチャレンジはできますし、これまでお話ししてきたとおり、そのための選択肢もいっぱいあります。自分の価値を高めることを諦めるのはまだ早いですよ。

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