職と給料を失う「定年Hanako」に居場所はあるか Hanako世代を襲う「サラリーマンロス」の正体

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
仕事に人生を捧げた女性ほど、定年後は“抜け殻”になりやすい。どうすればいいのか(写真:KY/PIXTA)

昔と違い、女性も男性並みに働く世の中になっています。結婚や出産を経て、その後、親の介護を掛け持ちしながらでも働く人も少なくないようです。ずっと働き続けてきたサラリーマン女性の「定年」がこれから急増します。男女雇用機会均等法が施行されたのが1986年、雑誌『Hanako』が創刊されたのが1988年で、そのころ社会に出た女性たちは現在、60歳を間近に控えています。

「定年」は男性だけでなく、女性にとってもかなり大きな一大イベントです。私自身45歳目前でサラリーマンを辞めたときに、相当なストレスと葛藤がありました。そんな私の経験も踏まえ、サラリーマン女性の定年準備についてこれから5回に分けて解説していきます。

定年後の長い人生で「居場所がない」

現在、定年が目前に迫る50代の女性は、男性優位の職場環境の中で「会社を辞める」「仕事を辞める」という選択をせず、30年以上頑張ってきたことになります。朝から晩まで仕事をしているわけですから、職場、場合によっては自宅でも仕事モードで過ごし、人生の大半を仕事に費やしてきました。定年後は会社を離れて自由になれる期待感や楽しみはあるものの、これは休暇とは違います。

定年後の時間は、人生90年とすれば60歳から30年、100年とすれば40年もあります。ですから、これまで働いてきた年数並みの余生が待ち受けているとわかれば、驚かれるのではないでしょうか。多くの方が最初に直面するのが、「何をすればいいのだろうか?」という戸惑いです。もちろん、定年後に再雇用される方もこれからはたくさんいると思います。しかし、その先を見据えると、職場以外に「自分の居場所といえるところがない」という不安を抱くようです。

次ページ想像以上に「職場と給料」の存在は大きい
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事