アメリカの砂漠、1970年代に車で横断した記憶 大自然の描く壮大なドラマだったが飽きも

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で、救急外来の待合室に入ったのだが、そこには驚きの光景が待っていた。けっこう広い待合室なのだが、多くの患者で満杯状態。

床に座りこんでいる人、寝ている人、痛みでうめいている人、血を流している人、意味不明な動きをしている人……そのうえさらに、救急車が病人をケガ人を次々送り込んでくる。

われわれは片隅に寄り、われわれの常識では「ありえない!」光景を呆然と眺めていた。怖かった。

かなり待って順番が。もちろん僕は家内に付き添ったが、診療室は静かで清潔だった。痛み止めを処方されただけで終わったが、痛み止めが効いたので助かった。

振り返ると…「思い出深い旅」だった

そんなこともあって、フェニックスからは真っすぐLA(サンタモニカ)を目指した。

サンタモニカに着くと、曇っていた奥様方にもすぐ笑顔が戻った。美しいビーチ、整った街並、楽しいショッピングストリート、気の利いたレストランやカフェ……当然だろう。

いろいろあったが、いいことも悪いことも含めて「思い出深い旅」だった。

思い出深いと言えば、この旅の間中、FMから頻繁に流れていたビリー・ジョエルの「マイ・ライフ」も忘れられない。今も、この曲を聴くと、40数年前の旅のあれこれが反射的に思い浮かんでくる。

(文:岡崎宏司/自動車ジャーナリスト)

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