年間15%の人件費が「会議」に使われている衝撃 不毛な会議は「社内の民主化」の裏返しだ
アメリカでは1日に5500万回ものミーティングが行われているという試算があります。出席者の時給に換算すると、会議にかかるコストは年間1兆4000億ドルで、これは2014年のアメリカのGDPの8.2%にあたる数字です。
さらに付け加えると、ここまでの時間とお金を投資しているにもかかわらず、それに見合ったリターンは得られていません。企業の人事専門サイト「Salary.com」が職場での時間の無駄使いについて調査を行ったところ、回答者3164人のうち、実に47%が「ミーティングが多すぎる」ことがいちばんの無駄だと答えました。「Too many meetings」とグーグルで検索すると、ヒット数は20万件以上にものぼります。
部長クラスは1日の半分以上が「打ち合わせ」
役職についていないいわゆる平社員の場合、平均して1週間に8回、ミーティングや打ち合わせに出ているという試算があります。マネジャー職になると、その数は12回に増加。もちろん職種による違いもあり、ホワイトカラーはそのほかの職業に比べてミーティングが多くなる傾向があります。また、役職が上がるほど、出なければならないミーティングは右肩上がりに増加します。
幹部層のミーティングに関して、興味深いデータが存在します。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、コロンビア大学、ハーバード大学が共同で「CEOの時間の使い方」に関する調査を行ったところ、CEOは労働時間の60%、リーダークラスは56%をミーティングに費やしているという結果が出ました。
スケジュールを細かく見ると、中には「ミーティングのためのミーティング」まであり、たいていの職場では頻繁にミーティングがあること、そして役職が上がるほど出席しなければならないミーティングの数もおのずと増えることが浮き彫りになる結果でした。
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