出張族が考えた、すごいビジネスホテル

ホテル龍名館東京、驚きの”ストーリー戦略”

ホテル龍名館東京のスイート。70平方メートルで1室7万7000円。ベッドからもバスからも東京駅八重洲口が望める
JR東京駅八重洲北口にあるホテル龍名館東京は、創業から125年の老舗だが、近年、最先端の宿泊特化型ホテルに生まれ変わった。
WiFi対応や寝心地のよいベッドは当たり前。本格的な靴磨きセット、アイロン、コインランドリーなど、アメニティ(備品)も充実している。接客にも力が入っており、いわゆる一般的なビジネスホテルのレベルを想像して行くと、予想を裏切られるかもしれない。
前回記事に続き、自身が出張族で、アイデアマンでもある水野豊総支配人に話を聞く。

前回記事「激変! 今どきのビジネスホテル事情」はこちら

"出張族”経験からの部屋づくり

――前回はビジネスホテルとして行き届いたアメニティ(備品)の数々を教えていただきました。そもそもこうした備品があったほうがよい、というアイデアの源泉はどこにあるのでしょうか。

私自身が出張族だったからだと思います。若い頃からホテル業界で働いていますが、週の半分以上が出張という経験を何年もしました。それで、ビジネストリッパーが何に困って、何を求めているか、自分自身の体感としてあったのがベースになっています。

たとえば、飛行機で北海道へ行くのは2時間半とそんなに長い時間でなくても、意外と移動距離の長さで疲れたりするじゃないですか。そのストレスの解消法は、みなさんそれぞれにあるでしょうが、テレビを見てダラダラ過ごすよりは、たとえば靴を磨きながら、何かこう、心と体のバランスを整えるといいと思うのです。

――なるほど。

出張族の根本的なくつろぎポイントは、いかに深い眠りに入れるかにあると思うのです。FORUS(睡眠特化型ルーム、前回参照)の睡眠環境システムも根本的なコンセプトは、心と体のバランスを整えて、質の高い眠りを提供することに重点を置いています。

ホテル業界関係者はよく「ベッド」が大事と言いますね。もちろん質の高いベッドは必要ですが、私は、その「前後」だと思うのです。眠りにつくために、いかに心地よい時間、空間を演出できるか。起きるときにも、いかに自然に目覚めるか。

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