僕がアフリカでの商売にハマる理由 外資系金融、ハーバードを経て、なぜアフリカへ?

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 アフリカ市場が熱いーー日本でそう言われ始めてから、数年が経ちます。しかし、現地のリアルな情報はほとんど届かず、今でも幻の市場だと思っている人が多いのではないでしょうか。
 そもそも日本企業がほとんど進出しないような途上国で、ビジネスを成功させるにはどうしたらいいのか。この連載では、外資系金融でのキャリアを捨てて、アフリカの現地に飛び込んだ銀行員が、アフリカビジネスの現場模様について語ります。
外資系金融のキャリアや都会の暮らしを捨て、なぜ僕はアフリカにハマったか?(写真:東部アフリカのブルンジとコンゴ民主共和国の国境に立つ筆者)

「今、アフリカでビジネスが熱いんですよ!」と言われたら、どう思われますか?

「そんなの、どこかの経済レポートの受け売りじゃないの? 実際のところ、アフリカでビジネスなんかできるの?」。そう感じられる方が大半かもしれません。

サファリの動物たちや、赤い衣をまとったマサイ族。あるいは、極度の貧困、紛争、クーデター……。皆さんの頭にぱっと思いつくであろうそんな風景も、アフリカの現実です。でも、そんな発展途上のアフリカにも、実は、ビジネスの種がわんさか転がっているのです。

都市部ではファストフードの店やショッピングモールが立ち始め、一部のお金持ちだけでなく、中産階級の人々が買い物を楽しんでいます。田舎の農村部でもほとんどの人が携帯電話を持ち、コーラなどの飲料や加工食品を盛んに消費しています。そうした勢いに気づいた中国や韓国、インドなどアジアの企業が、今、アフリカに進出し始めています。

アフリカと縁の深い開発援助の業界にも、変化が生まれています。今までのように“与える”だけではなく、ビジネスを通じて雇用や収入を生み出し、貧困を削減しよう、という取り組みが広がっているのです。

……と、訳知り顔で語っている私も、もともとは東京勤務の、イチ証券マンでした。ところが、世界銀行の民間企業投資部門に転職、アフリカで働くことになり、アフリカの可能性、面白さに開眼してしまったのです。

この連載では、日々、アフリカでビジネスをする私が、現地で見たこと、感じたこと、気づいたことについて、お話していきたいと思います。ネットを通じて、アフリカに旅をする感覚でお付き合いいただき、お楽しみいただければうれしいです。

人を幸せにするのは、お金儲け!

さて、そもそもなぜ都会で働く外資系証券マンだった僕が、アフリカに来るという決断をしたのか?

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