僕がアフリカでの商売にハマる理由

外資系金融、ハーバードを経て、なぜアフリカへ?

もともと高校時代から、途上国の開発援助にかかわる仕事にあこがれていました。そのためのキャリアプランとして、大学生のときは外交官志望でした。ところが、大学4年生の夏にインドネシアのNGOにインターンとして参加。ここで、今の僕のキャリアを決めることになる、ある経験をしたのです。

そのインターンのため、ジャワ島中部の村にひと夏の間、ホームステイをしたのですが、そのNGOの活動は、清貧、人助けといった言葉で語られがちな一般的なボランティアとはまったく違うものでした。彼らは、ビジネスで利益を出すことで、村を豊かにしようとしていたのです。

彼らは、熱帯でも育つ新しいアスパラの品種を導入し、その栽培を村の農民に教え、都市部の華僑たちに高い値段で販売。それで利益を出し、儲けたおカネで、新しい井戸を掘ったり、子どもの学費を払ったり、共同でテレビを買ったりしていたのです。

一転、ゴールドマン・サックスへ

当時、農業の技術もビジネスの知識もない自分にできるのは、肉体労働くらいでしたが、問題意識はいくつか持って帰ることができました。

ひとつは、ビジネスを学ぶ必要性。このNGOの活動を通じて、お金儲けが人を幸せにできるのだ、ということを実感しました。官僚になって途上国援助に携わるよりも、将来的にビジネスを通じて途上国にかかわるほうが、より人の役に立てるのではないかと思うようになったのです。

もうひとつは、金融を理解する必要性です。僕が働いたNGOは、資金が十分になかったため、事業を村の外に広げることができませんでした。もし、銀行などからうまく資金を調達できれば、ジャワ島全土にアスパラ栽培を広めることができたかもしれません。そこで、いいアイデアを持った人が、事業を拡大するために、どうやっておカネを調達するのかを学びたいと思ったわけです。

これら2つの理由で、卒業後はまず、金融機関に就職しようと決意。帰国してすぐ就職活動をし、ゴールドマン・サックスという証券会社で働き始めました。

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