トランプ政権に一撃を見舞った"市民の目"。SNS動画で拡散・検証される移民局の暴力、民主党知事は「スマホで記録しよう」と呼びかけた
アメリカのミネソタ州ミネアポリスで大規模な取り締まりを続けてきた移民税関捜査局(ICE)について、連邦政府は2月12日、同市内から部隊を引き揚げることを表明した。アメリカ国内だけでなく海外からも批判されていたICEの強引な捜査は、トランプ政権の肝いりだった。あまりの非人道的なやり方に市民が立ち上り、現場をスマホの動画で記録してSNSで拡散するなど抵抗を続けてきた。
「彼らには銃があるが私たちにはホイッスル」
SNSにはショッキングな動画があふれる。母親が路上に組み伏せられたときの子どもの絶叫。手足を逆手に持ち上げられて連行される人の恐怖に満ちた表情と息遣い。捜査官の無慈悲な凌辱とうなり声。あまりのむごさに、見ていてふつふつと怒りが沸いてくる。
テレビや新聞に目を通しても緊迫度が伝わってこないのは、ひとりの記者が現地入りしても、その場面を目撃することは難しいからだ。何千、何万人もの市民が現場で撮影した生々しい映像は拡散され、トランプ政権への批判が高まるようになった。トランプ政権を追い詰め、「ICE撤退」を決めさせた主役は、市民の“目”たるスマホとSNSだった。
ミネアポリスでは、2025年12月からICEの強引な捜査が問題になっていた。不法滞在者でなくても、肌の色や顔つきなどの容貌だけで呼び止められる。躊躇していると、いきなり車の窓を割って引きずり出され、殴る蹴るの暴力の末に手錠を後ろ手にかけられる。令状もないのに民家や学校にまで押し入る“人狩り”が公然と行われている。



















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