「自分たちの地域に飛び火するのか?」、多くの日本人が知らない《ロス暴動》に全米が恐怖する疑心暗鬼の真実

アメリカのロサンゼルスで起きたデモ隊と警察当局の衝突に、ドナルド・トランプ大統領が過剰反応。州兵を投入する事態にまで発展した。防弾チョッキ姿でマシンガンを持つ警察官が催涙ガスやゴム弾でデモ隊を攻撃する姿は、まるで「内戦」のように映る。
ニューヨークなどほかの都市では「自分たちの地域に飛び火するのか」と戦々恐々。さらにピート・ヘグセス国防長官が提案した海兵隊の投入については「軍隊が自国の市民を攻撃するのは許されない」と非難の声が上がる。
現地メディアは、移民関税捜査局(ICE)による不法移民の一斉摘発が始まったのを受け、抗議デモが6月8日から激化していると伝えている。実態はどうなのか。
「すべてをぶち壊したのは警察だ」
「スタングレネード(閃光手榴弾)は、大音響と光で全身がガクガクするような衝撃がある。市民に使うなんてクレイジー。そのショックは現場を離れても体の中に残っている」
ニューヨークから、ロサンゼルスに住む娘に会いにいった筆者の友人は8日、娘のアパート近くで“衝突”が始まったのを目撃した。スタングレネードは、人質救出作戦や暴動鎮圧に使われる。
友人は「デモは平和的に始まった。あらゆる人種の人がいて、犬やベビーカーも混じり、みな声を上げることにワクワクしていた。不法移民の権利を守るため、デモに参加することは大切だと思っていた。すべてをぶち壊したのは警察だ」と証言する。
警察官がデモ参加者に馬乗りになり、どこからともなく白い煙が上がるのを見たほか、スタングレネードの攻撃を受けたという。「警察官はみな、マシンガンを持って、ガスマスクと防弾チョッキをつけている。完全武装の姿を見るだけでも怖い」(前出の友人)。
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