不登校になった中2帰国子女が抱えた「心の傷」 勉強もノリもついていけず、体重30㎏程に…

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私が悩んでいたことは「個人」に問題が帰結されるべきではなく、社会化されるべきだと思います。

不登校の議論は、親の子育てや学校教育の善悪に論調が偏ることがあります。でも、親や先生を責めても問題解決は難しいですよね。

私も自分のリアルを伝えたい

――とっても同意します。

私は今、NPOサポートセンターで人材育成事業をしながら、団体内で「N女プロジェクト」を、団体外では任意団体「ALT(オルト)」もたちあげています。

どちらも、ミッションは社会に存在する「こうすべき」という価値観やジェンダーバイアスを超えて、自分らしい生き方、働き方ができる女性を増やすこと。

トークイベント・コミュニティづくりや企業との協働事業などをしています。「キラキラじゃない体験」も含めて共有できたら、と。

親や社会が決めた「あるべき人生」ではなく、多少苦労しても自分がしたい生き方で仕事をえたり、生活ができたりすればよいなと思っています。

そう考えると、私も自分のリアルを伝えたいなと思いました。「こうすべき」に支配されているなと思うことが今でもあるし、「コミュ障だな」って思うこともあるし、不登校を経験して人目を気にするクセだってまだあります。

前とちがうのは相談できる人ができたことでしょうか。友人や団体のメンバーはもちろん、摂食障害のときに通っていたカウンセラーとも10年くらいのお付き合いです。

だから不登校じゃなくなったからすべてがハッピーになったということでもなくて、やっぱり悩みながら生きているというのが本当の私なんですよね。

――ありがとうございました

(聞き手・赤沼美里、石井志昂/撮影・矢部朱希子)

■略歴/佐藤祥子(さとう しょうこ) 1992年生まれ。小学校までをタイで過ごし、中学2年から3年まで不登校。通信制高校を経て大学に進学する。在学中に経験した東日本大震災をきっかけに、東北支援の学生団体を設立。一般企業を経て、2016年よりNPOサポートセンターに所属。人材育成事業や地域の社会貢献活動をコーディネートをするほか、ジェンダーにまつわる課題・女性が生きる・働く上での課題解決をめざすN女プロジェクトと任意団体ALTを運営する。

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