伴侶とモメるのは、収入や性別のせいじゃない 国籍も性格もバラバラの女同士の生活は…

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愛用しているベビーカーはオランダのメーカー「Bugaboo(バガブー)」のもの。機能性が高く、ハリウッドセレブにも人気がある(写真:著者撮影)

子どもができるまで、少し時間がかかった2人。実は、その影響もあって気まずくなったことが過去にあったそう。男女の夫婦でも、不妊治療の影響で夫婦仲が険悪になったというのはよく聞く話です。そんなことを経てきたから、余計に「親だけの関係じゃなくてカップルとしての関係も大切」と思うのかもしれません。

ちなみに、オランダでは、子どもを親などに預けて夫婦2人だけで外出する、数日旅行に行く、などは割とよくある話だそう。

日本の母子手帳的な位置づけの育児ガイドにも「子どもができたからといって、自分が楽しんでいたことを全部あきらめる必要はない」と明記されているそうです。自分たちのアイデンティティーは大事にしつつ、オランダのいいところは取り入れてきたこの2人。きっとこの生活にデート時間をプラスしていく日も来るのではないかな、と思ったりしました。

とはいえ、現段階で「親としての息が合っている」と断言できるのはすごいこと。2人は「分担が不公平だと感じる生活は、それがストレスとなって、子どもにあたってしまったりする。それは育児的によくない。なるべくお互いに自由時間を与えるようにしよう」と考えていて、休日には、例えば3時間ごとに育児担当をチェンジして、お互いの自由時間を作るなどの工夫をしているそうです。

ところで、オランダ人は「ケチ」と名高い民族で、英語ではワリカンのことを「Dutch account(オランダの勘定)」というほど。とは言いつつ、今回紹介したオランダメーカーの荷台付き自転車バックフィーツやベビーカーはかなりのお値段。実はオランダ人、ケチなのではなく、生活の小さなことはできるかぎり節約しつつも、高性能でいいものならお金を惜しまずドンと使う、という特徴があるそう。

家事育児は便利な時短家電に頼る

この2人の生活も、普段は高級品は買わないけれど、家事育児用品にはしっかりとしたメーカーのいいものをお金を惜しまず購入しています。しかも、家事育児分担について尋ねて「ショッピングリサーチ担当」が強調されていたところをみると、比較検討にはかなり力を入れていそうです。

家族がつかれないためには、家事育児のための便利アイテムの導入は大事な肝だ!と改めて思わされたのでした。

ちなみにこの取材中、由梨さんは第2子妊娠中だったのですが、その後、無事に出産。今回は由梨さんの体力の回復が早かったこともあり、子どもが増えてからの分担もいまのところうまくいっているそうです。ただ、母乳に関してはたまに揉めているとか(笑)。

というわけで、今回の取材から学んだ「つかれない家族になるヒント」は……

家事育児の手は足りないけど、お手伝いなどの外部委託には抵抗が……。

高性能な時短家電に頼ろう。
自分の家庭に合っているかどうかをしっかり検討して購入しよう。

さて次回は、オランダの働き方事情について紹介します。残業文化がない、パートタイム先進国と言われるその理由とは?

この連載にはサブ・コミュニティ「バル・ハラユキ」があります。ハラユキさんと夫婦の問題について語り合ってみませんか? 詳細はこちらから。
ハラユキ イラストレーター、コミックエッセイスト

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はらゆき / Harayuki

雑誌、書籍、広告、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。著書に『女子が踊れば!』 (幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『オラ!スペイン旅ごはん』(イースト・プレス)、この連載を書籍化した『ほしいのはつかれない家族』(講談社)など。この連載のオンライン・コミュニティ「バル・ハラユキ」も主宰し「つかれない家族をつくる方法」を日々探求、発信中。ハラユキさんのHPはこちら

 

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