年収840万円夫婦が家事代行を使うのは悪か 32歳共働き女性が悩む「罪悪感」と夫の不理解

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「できれば家事をしたくない女性」が増えるのは当然。「普通の共働き夫婦」が家事代行サービスを使うのは贅沢だろうか(写真: A_Team/PIXTA)

今回、私たちファイナンシャル・プランナーの事務所に「おカネの相談」に来たのは、中堅化粧品メーカーに正社員として勤務するSさんです。年齢は32歳。金融サービス系の会社に勤める夫と3歳になる娘さんと3人暮らしで、世帯年収は約840万円。今は時短勤務制度を利用しています。

「娘さんの将来の教育費の相談だろうか?」などとも思いましたが、聞いてみるとまったく違いました。「家事全般が大嫌いなので代行サービスを使いたいと思っています。でも自分は医者でもないし弁護士でもない。一般的な家庭で代行サービスを使うのは贅沢なのでしょうか……」というものだったのです。意外ではありましたが、フルタイムで働くママなら誰でも一度は頭をよぎるのが代行サービスでしょう。早速、話を聞いてみることにしました。

家事全般が大の苦手、仕事と育児で疲弊する日々

3年前に娘を出産する前のSさんは、「出産しても、仕事も家事も育児もなんとかこなせるだろう」と楽観的に考えていたそうです。しかし、いざ娘が生まれて仕事と育児の両立が始まると、その大変さは想像をはるかに超えていました。

実は、もともとSさんは、料理、掃除、洗濯など、家事全般が大の苦手。夫と2人暮らしのときには、平日はほぼ毎日外食や出来合いのお惣菜で済ませていたそうです。週末も宅配ピザや寿司を頼んだり、外食したりでほとんど料理をしませんでした。掃除、洗濯にいたっても、週末にまとめてやり、なんとか共働き生活をこなしていたそうです。

「仕事をしていたほうが楽しい」というタイプなので、出産後、育児休暇をあまりとらずにすぐに復帰したのも、それが理由でした。早期の職場復帰は、キャリアアップにとってもプラスに働くはずです。しかし当初こそ頑張ったものの「仕事」「育児」「家事」の「トリプル生活」はとても長続きしないと思ったと言います。そもそも、こういう場合、共働きの夫が手伝うのが当たり前のはずです。

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