「通勤60分以内」が子育て夫婦の人生を変える 過酷な保活は、賃貸暮らしで乗り越えるべし

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
子育て世帯が通勤1時間圏内に住むことは、もはや贅沢なライフスタイルではありません(写真: TSUYOSHI / PIXTA)

いまや年金生活者となった団塊世代のロールモデルとして、首都圏にあるオフィスから1時間以上離れたベッドタウンにマイホームを買う、というものがありました。

今どきの子育て世帯のロールモデルは、これと明らかに異なると思います。それは「職住近接」です。共働きをしながら子育てすることを考えたとき、自宅を出て1時間かからずに職場に着く場所に住むことをお勧めします。

ファイナンシャルプランナーとして、そして実際に保育園に2人の子どもを通園させている共働き世帯として、子育て夫婦が職住近接を目指すべき理由をご説明したいと思います。

団塊世代が郊外に住めたのは、「専業主婦」がいたから

子育て世帯が職住近接を選んだほうがよい理由は実に単純です。そのほうが、育児が楽になるからです。

かつての団塊世代では、「女性は専業主婦となり家事や育児に専念する」という家庭内役割分担システムを採用していたため、男性は仕事にだけ専念すればよい環境にありました。

もっとも、これはベッドタウンと首都圏にあるオフィスとの物理的距離の遠さゆえに避けられない分業体制だったともいえます。仮に、男性の勤務する会社が9時出社、定時が18時で、片道90分の通勤時間がかかるとすれば、育児に関与することはほぼ不可能です。朝は子どもが起きた頃に出社することになり、保育園に送ることもできません。残業をまったくせずに帰ることができたとしても、家に着くのは19時半。子どものお迎えは不可能ですし、場合によっては寝入ってしまう頃かもしれません。

しかし、オフィスと自宅との距離を縮めるだけで、この問題を解決することができます。事実、筆者は新宿区内に在住(賃貸)し、2人の子どもを保育園に通わせていますが、朝の登園をほぼ毎日担当し、帰りのお迎えも2~3割くらい担当することができています。

次ページ保育園の送りに男性が約3割!?
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事