就業時間の5%をスキルアップに活用
テクノロジーの進化に伴い、スキルギャップ、すなわち企業が成功するために必要とするスキルと、従業員が実際に有しているスキルの不一致が広がり続けています。スキルギャップにまだ対策を講じていない企業は、規模や業種を問わず、今すぐに着手する必要があります。さもなければ、競争から取り残されてしまいます。
当社では企業などに対し、従業員の就業時間の5%を学習に充てるよう呼びかけています。私の経験では、これによって人材の離職率を最大20%低減し、コストを削減できるようになります。さらなるメリットとして、従業員は業務遂行に必要となるスキルを、より多く身につけることができます。
スキルギャップは環境問題にも似ています。大半の人々は問題があるとわかっていますが、何かしら有意義な対策を講じている人はごくわずかです。アメリカ労働統計局によると、現在は求人数(730万)よりも無職のアメリカ人(620万人)のほうが少なくなっています。つまり、条件を満たすスキルがあれば、完全雇用も十分に可能というわけです。
アメリカ商工会議所財団の2018年の報告によると、すべての業界にスキルギャップが存在するわけではありませんが、医師、事業/財務運営の専門家、コンピューター/数学の専門家、アーキテクトやエンジニアといった多くの高スキル職で、有能な人材が著しく不足しています。
そしてこの問題は、希少または複雑なスキルを要する職務以外にも広がっています。National Skills Coalitionによると、アメリカ内の求人の53%は中程度のスキルを必要とする仕事ですが、これらの仕事に適したスキルを持つ労働者の割合は43%にすぎません。
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