社員と仕事の「ミスマッチ」に悩む会社の盲点 スキルギャップを埋めるには

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新しい人材を採用して問題解決を試みることもできますが、能力のある人材の雇用には高額の費用と時間がかかり、適切なスキルを持った人材を見つけられない可能性もあります。あるいは、主要な機能の自動化を促進するという方法もあります。しかしこれは、リスクを伴います。

上司にも承認させる

ではどうすればいいかというと、既存の従業員のスキルを向上させるのがベストです。こうした取り組みは、報酬以上のものを仕事に求める、ミレニアル世代の従業員に、とくに効果があります。従業員の学習の成功を促すには、単にトレーニングオプションを提供するのみならず、以下のような対策を講じましょう。

• 成功のカギは、さまざまな学習スタイルに対応すること。従業員の就業時間の5%を学習に充てるほか、さまざまな学習オプションを提供し、学習スタイルに関係なく十分に取り組めるようにします。

• あらゆるレベルのマネジャーに、このアプローチを承認させます。取り組みを広め、「従業員のスキル向上によって従業員の離職率を低減させ、生産性とエンゲージメントを高め、収益向上を促進できる」というビジネスケースを示します。上司からの承認がなければ、従業員は新しいスキルを効果的に学ぶために必要な時間やリソースを得られない可能性があります。

• 学習を継続的な習慣にします。これにより、従業員は絶え間なく新たなスキルを身につけ、企業は将来待ち受ける変化に備えられるようになります。

• 学習の効果を測定します。経営陣と従業員の双方に対して、従業員のスキル向上の取り組みを正当化するため、トレーニングプログラムの効果を定量的に追跡します。例えば、従業員の満足度や生産性などです。

テクノロジーやビジネスの加速によって生じるスキルギャップの拡大に関しては、はるかに緊急度が少ないと思います。企業は、従業員の就業時間の5%をスキル向上と能力開発に充てることをめざしましょう。それにより、最高の人材を定着させ、コストを削減できる可能性が高まり、また従業員は、企業の存続や繁栄に必要なスキルを獲得できます。

アダム・ミラー コーナーストーン社創業者兼CEO

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Adam Miller

1999年、人は自分の可能性に気づくべき、という思いから、一部屋しかない狭いアパートでコーナーストーンを設立。製品は現在3500社以上で使用されており、全世界のユーザー数は192か国で4200万人に上る。起業家精神やフィランソロピー、テクノロジー、タレントマネジメント等をテーマに精力的に講演や執筆活動を行っている。

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