「男の甲斐性」で家計を支えるのは無理すぎる

「夫婦4.0」で男性も女性も"自由"になれる

夫婦の役割や働き方は、変化すべき時代になっています(写真左より、リクルートワークス主任研究員の大嶋寧子さん、ジャーナリストの中野円佳さん)
東洋経済オンラインでの連載「育休世代VS.専業主婦前提社会」に大幅加筆した書籍、『なぜ共働きも専業もしんどいのか~主婦がいないと回らない構造』が6月15日に発刊された。これに合わせて、本著の中で書籍や論文の引用をさせてもらった有識者らにインタビューをすることに。
前回記事に続く今回は、著書に『不安家族』などがあるリクルートワークス主任研究員の大嶋寧子さんに、夫婦の役割分担などについて聞いた。

「男の甲斐性指数」が1を超えてきた理由

中野:大嶋さんは共著著『30代の働く地図』の中で、夫が仕事に専念し、妻が家族のケア(世話)を一手に担う夫婦の形を「夫婦役割1.0」、夫はますます仕事、妻は仕事と家事・育児……というふうに双方が仕事の比重を高めた時期を「夫婦役割2.0」と呼んでいます。

その後、日本の世帯は「夫婦役割3.0」、つまり「夫も妻も仕事と家族のケアを担う」ではなく、衣食住や娯楽への支出を削りながら生活を守るという、もう1つの戦略を選んだという指摘が非常に興味深かったです。

大嶋:経済学者の居神浩先生が考え出された世帯主収入・家計充足率、通称「男の甲斐性指数」という指数があります。これは、男性の収入で家計の支出を賄われているかどうかを示した指数なのですが、1960年代後半ごろにこれが1を超えているんですね。つまり平均的にみれば、この頃の日本で男性の稼ぎで家族を養う条件が整った。

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それが近年ではどうなっているかを調べたところ、1990年代後半から男性の収入は減っているはずなのに、やはり1を超えている。なぜかというと、支出を抑えているんです。日本の世帯は、そうやって男性1人で家族を養う形をキープしてきました。

中野:女性の再就職先が限られたり、賃金が抑えられたりしていることも要因ですね。そのときどきの役割に適した働き方を選択し続けていく夫婦役割4.

0を「レゴ型」と表現していますが、どうしてレゴなのでしょうか。

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