「精神科医の禅僧」が教える続く疲れを減らす策

ランダムなものを見て心を落ち着かせる

知らず知らずのうちにため込んだストレスが、体の不調につながってしまうケースが近年多く見られます(写真:プラナ/PIXTA)
風邪を引きやすい、肩こりと頭痛がひどい、朝だるくて起きられない、夜なかなか眠れない……。精神科医の川野泰周氏の勤める心療内科クリニックには、心の悩みだけでなく、慢性的な体の症状を訴える方が多数来院するという。
体調不良が続いたことがきっかけで、上司や同僚にすすめられて、しぶしぶ心療内科に来てみたら、実は心の問題があった、という患者もとても多いそう。悪化する前にストレスを減らす方法はないのか。『会社では教えてもらえない 集中力がある人のストレス管理のキホン』を一部抜粋し再構成のうえお届けします。

やる気が出ないのは、「脳」の問題?

仕事量が多すぎて、やってもやっても仕事が終わらない、できないことを要求される、上司から自分ばかりが叱責されている気がする……。

そんな毎日を過ごすうちに、次第にやる気が起きなくなり、夜も寝つきが悪い。いつも疲れているし、風邪をひきやすく、仕事も集中力が足りないせいかミスを多発する。こんなこと、ありませんか?

私が勤めている精神科のクリニックでも、心の疲れが完全に体に出てしまっている患者さんがよく来院されます。頑張りすぎて、体調を崩す……。どんなに仕事がデキる人でも一度は経験したことがあるのではないでしょうか。誰だって初めて取り組む仕事には緊張し、失敗もします。覚えなくてはいけないことが多くあれば、ストレスがたまって当然です。

しかし、ストレスを放置すると、「自分は周りの人からどう見られているのか」「同期よりも全然できていない」など、雑念で頭がいっぱいになって、仕事のスピードもグッと落ちていきます。集中していれば10分で終わることも、2時間、3時間もかかってしまうことも。

ストレスがたまりきっている状況だと、目の前の仕事に集中できなくて、生産性が下がります。これは脳の前頭葉の機能が低下するからです。脳内で集中力を担っているドーパミンやノルアドレナリン、アドレナリンなどの神経伝達物質、いわゆる「脳内ホルモン」が機能不全を起こしているといわれています。

ここまでくると、本人の気力や気合いの問題ではなく、「脳内の問題」となります。自分では立ち上がれない状態に陥らないためにも、ストレスと上手に付き合うことが必須なのです。では、体調を整え、ストレスをためないためにはどうしたらいいでしょうか。

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