「料理の段取り」がプログラミングに役立つ理由 「怠け者の欲求」がアルゴリズムを発展させた

アルゴリズムやプログラミングと聞くと難しそうに感じますが、皆、意識・無意識のうちに使っているのです(写真:Fast&Slow/PIXTA)
2020年にプログラミング教育が小学校で必修化され、ビジネスの世界でも、プログラミングが一大ブームである。コンピューター・プログラムを動かす原理は、「一連の処理手順=アルゴリズム」である。
そんななか、マサチューセッツ工科大学、アップルなど、ITの最前線で活躍してきた若きエンジニアが、文科系でもわかるよう、アルゴリズムの考え方を日々の身近な事例を用いて平易に解説するというユニークな本を刊行し、話題となっている。この春、日本で『爆速!アルゴリズム』というタイトルで翻訳出版された。
今回は、社会人の初心者向けにプログラミング教室を運営し、『爆速!アルゴリズム』を監訳・解説した高橋与志氏に、同書とは異なる角度からアルゴリズムの初歩を解説してもらった。アルゴリズムは、私たちの生活や仕事にも役立つ思考法であることがおわかりいただけるだろう。
プログラミングが気になる
「これからは小学生だってプログラミングを学校で勉強するらしい。ビジネスマンたる自分もプログラミングをやらないといけないのでは? よくわからないけれど……」
こんなふうに軽い「プログラミング強迫観念」に駆られている人も最近増えているような気がします。それもそのはず、毎日テレビではAIを取り上げた番組をやっているし、新聞や雑誌にブロックチェーンやIoTに関する記事が載らない日はありません。
加えて、子ども向けのプログラミング教室が人気ですよね。皆さんもお子さんの将来のために、「とりあえずやっておきなさい!」みたいなノリで通わせていらっしゃる方や、検討されている方も多いのではないでしょうか。
そうなると、親としても、プログラミングを少しくらいかじっておいたほうが良いような気もしてくるわけで、会社でも最近機械学習の仕組みで顧客情報を分析したりするとか言っていたし。でも、……。
「自分が今からプログラミングやって、何になるの?」
そうなのです! そのことについて、今日は皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
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