営業会議が「時間のムダ」になる決定的理由

だから部下育成・業績向上に結びつかない

資料を読み上げるだけの報告、上司からの一方的な叱責…。営業会議はそもそも必要なのでしょうか(写真:xiangtao /PIXTA)
営業マンにつきものの「営業会議」。各案件の進捗状況、売上目標の確認、営業担当者間の情報などを共有する場ですが、営業コンサルティング事業を行うグランド・デザインズの藤本篤志氏は「営業会議は部下の育成や業績向上には結びつかない」といいます。その理由と対策について著書「営業の問題地図」から一部抜粋、加筆し再構成してお届けします。

営業会議が役に立たない3つの理由

営業会議は、なぜ部下育成の役に立たないのでしょうか? 時間のムダなのでしょうか? 理由は、3つあります。

①他人から学ぶ姿勢の人は、意外に少ない

私のコンサルティング経験からみると約8割の営業マンが他人の事例やノウハウを活かしていません。その原因は、2つあります。

1つめは、営業会議の中で、自分に関わる内容以外は聞いていないということです。聞いていたとしても、それを活かす意思が薄い、ということです。

その証拠に、半数以上の人がメモをとりません。とっても、メモという作業をしているだけで、読み返しません。逆説的にいえば、他人からも学ぶ姿勢の人は、すでに優秀な営業マンになっています。

2つめは、「あいつは、本当に馬鹿なミスをくり返しているな」と思っても、「自分は大丈夫」と考え、自分のミスは「ミスをせざるをえない理由があったから」と言い訳をしてしまうからです。これを「正常性バイアス」といいます。多くの人が、「自分の身内に限って……」「自分だけは……」と思い込む正常性バイアスに陥りやすいものです。

②アドバイスのタイミングを逃す

商談は、生魚と同じです。旬なものなのです。食べるタイミングを逃したら、腐ります。1週間単位の営業会議でやってはいけないことは、案件の進捗確認です。最悪の場合、毎週月曜日の午前が営業会議とすると、その日の午後の商談の進捗確認が翌週の会議となり、ほぼ1週間、営業マネージャーの指導が遅れることになります。1週間も手をこまねいている間に、同業他社やお客様にも動きがあるのが普通です。後手を踏むことになった後では、万事休すです。

よく、「営業日報があるから、そんなに後手を踏むことがないよ」と反論する営業マネージャーがいるのですが、弊社調べでは、実際に日々の指導に活かすために営業日報に毎日目を通し、即座に指導している営業マネージャーは、4%にすぎません。

では、毎日営業会議を開けばいいのか? それでは、日々の営業量が激減するだけで、現実的な解決策とはいえません。

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