営業会議が「時間のムダ」になる決定的理由 だから部下育成・業績向上に結びつかない
「次の一手」の事例としては、次のようなものがあります。
また、商談の進め方だけではなく、仕事姿勢のアドバイスも重要です。
1人1人に対するこのようなきめ細かな対応は、営業会議ではできません。ただし、営業会議そのものを否定しているわけではありません。顔あわせを主目的として開く会議であれば、チームワークの再確認をする意味で役立つと思います(この目的が、週1回という間隔でいいかどうかは別として)。私のおすすめパターンは次のとおりです。
◆営業会議の主目的7項目のうち、④、⑥を「日次1対1CAT」でおこなう
◆営業会議の主目的7項目のうち、①、②、③、⑤、⑦を毎日の朝礼で10分おこなう
ピグマリオン効果でモチベーションアップ
「日次1対1CAT」の発想の原点は、ピグマリオン効果にあります。ピグマリオン効果とは、米国の教育心理学者であるロバート・ローゼンタール(Robert Rosenthal)が提唱する学説です。かんたんにいえば、「期待をもって接すれば、その相手は伸びる」というものです。
私は、この学説に出会った時に、ピン!とくるものがありました。なぜなら、営業コンサルの経験から、「営業マネージャーと成績の悪い営業マンが1対1で会話をする頻度は、成績のいい営業マンよりも、かなり低い」という実態を知っていたからです。
常識的には、多くのアドバイスが必要である成績の悪い営業マンのほうが、営業マネージャーと接する頻度が高くなければならない(営業マンから報連相がないからアドバイスをしない、という理屈は成り立ちません)と思うのですが、現実は逆なのです。
営業マネージャーが結果的に遠ざけるので、モチベーションはさらに悪化していきます。まさしく、ピグマリオン効果の逆回転のような感じですが、これを「ゴーレム効果」といいます。
日次で1対1で接触するようなしくみを作ることで、部下のモチベーションは相対的に引き上がっていきます。
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