男が「婚活を始めるきっかけ」は意外なものだ それまで結婚を意識していなかったのに…

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それでも具体的な行動は起こさずにいたのだが、昨年末、フェイスブックに流れてきた投稿で、お寺が出会いのサポートする“寺コン”があることを知った。面白そうなので、それに参加してみることにした。

近年婚活者の間で、お寺や神社が婚活の場を設ける“寺コン”“神社コン”が人気だ。

イベント業者が主催するような婚活パーティーには、既婚者が紛れ込んでいたり、名前、年齢、職業を偽って参加している不届き者が交じっていたりすることがある。

ところが、場所がお寺や神社だったりすると、“嘘をついて異性を遊ぼう”とするのは良心が痛むのか、不届き者の参加者がまずいないと聞く。

また婚活の前に、住職の説法や神主の教話を聞くことで、真剣に出会いに臨む気持ちになれる。

守が参加した寺コンでも、始まる前に住職の説法があった。

「恥ずかしがらずに、まずは会話をしてください。話さなければ何も始まらないし、お相手に自分を伝えることはできません。好意を伝えて断られたとしても、それはあなたが悪いのではない。男女には相性がありますから、その人とは合わなかった。ただそれだけのことですよ。そうなったら次の人を探せばいいんです」

何気ない言葉だったけれど、守の心にはストレートに届いた。

「説法を聞いて取り繕ったりカッコつけたりしないで、参加している女性たちと自然体でたくさん話すことを心がけたんですね。そうしたら、16人の女性から“もっと話をしてみたい”というリクエストカードをいただいて、最終的に4人の女性と連絡先を交換しました」

冒頭にも記したとおり、守は100キロ近い巨漢だ。決してイケメンではなが、よく笑うので初対面の人が警戒心を抱かないし、人を惹きつける話術も持ってる。それは、婚活におけるアドバンテージだ。

しかし、その後4人のうち3人の女性とは、メールのやり取りだけで終わってしまい、ご縁につながらなかったという。

「急な仕事が入った」とキャンセルされた

「1人の女性とだけ、何度か食事に行きました。それで、『次のデートは、筑波山に登山に行きましょう』ということになったのだけれど、日にちが近づいたら、『急な仕事が入ってしまった』とキャンセルが入りました。その後も、『習い事の発表会を控えていて、土日は練習をしないといけないので、しばらくの間会えない』と言われたんです」

デートの約束をしていたのに、「その日は、仕事になった」「仕事が急に立て込んでしまって、しばらくは会えない」「これから資格試験を取らないといけないので、土日は勉強しないといけない」などのせりふを言われたら、“もうこの関係は終わりにしたい”というサインだと思っていいだろう。

「本当に忙しいんだなと信じたいんですけど、これってもうナシということですかね」という守に、私は言った。

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