飲み会を開いたり、相席居酒屋に行ったり
「30歳からもう5年間婚活しているのに、結婚できる相手に巡り会えません。お付き合いした相手にだまされることも続いています」
面談にやってきた岩井佳代子(35歳、仮名)は、大きなため息をついた。クリッとした瞳にゆるく巻かれたロングヘアが似合う、かわいらしい女性だった。身長も160センチ弱でスラリとした痩せ型。男性なら誰もが声をかけたくなるようなタイプだ。フリーでウェブのデザイナーをしているというだけあって、ファッションもおしゃれだった。
「婚活は30歳を超えた頃から始めたんです。ただ、ちょうど転職した時期と重なっていたので、仕事に慣れることが優先で、どちらかといえば婚活は二の次でした。今になって思えば、結婚は年を重ねるほどに難しくなっていくのだから、あの頃もっと真剣に取り組んでいたらよかった」
当時の婚活は、友達や仕事で知り合った男性を通じて飲み会を開いたり、男性と相席できる居酒屋やバーなどに出かけて行ったりしていたという。
「そんなことを3年くらいやったんですけど、飲み会で知り合った男性とお付き合いに発展したことは一度もなかったし、相席居酒屋やバーで連絡先を交換しても、その人たちとは1度か2度食事をすると会わなくなっていました」
真剣に婚活を考えたときに出会う確率がいちばん悪いのは、“合コン”と称した男女の飲み会だろう。これは婚活よりも“その場を楽しく飲む”要素が強い。また幹事の使命感から、すでに恋人がいる人や結婚に興味ない人なども、人数合わせで呼ぶことがある。5対5の飲み会で、すでに恋人がいる人が2人、結婚に興味ない人が1人いたとしたら、残りの2人が婚活対象者になるのだが、それが興味の持てる相手であるとは限らない。
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