「『仕事になった』とドタキャンされたときに、『代わりに⚪︎日と⚪︎日なら空いているけど、どう?』とすぐに代替え日が出てきた場合には、本当に急な仕事になったんだと思うんですね。でも、次のスケジュールが出てこないときには、お断りの常套句の可能性が高い。
あと、どんなに忙しくても“会いたい”と思えば時間を作り出しますよね。また、それをする人が、結婚できる人なんですよ」
結婚相談所において、お見合い後に交際に入ったのに、「今月は仕事が忙しいから、来月に入ったら連絡をします」と言ってくる人たちがいる。待たされているほうは、時間が経つほどに気持ちのテンションが下がっていく。仕事で忙殺されているほうは、頭がすっかり仕事モードに切り替わり、人を好きになる恋愛モードがかき消されていく。
そんな2人が、2週間後、3週間後に会ったからといって、再びテンションが上がるはずもなく、交際は終了となっていくパターンが多いのだ。
同じ職場で、同じ仕事量をこなしていても、結婚している人としていない人がいる。結婚している人というのは、どんなに仕事が忙しくても恋人に会う時間を作り出していたのだ。
たった1つウィークポイントを挙げるとしたら…
守は、私のところで本腰を入れて、お見合い婚活をスタートさせることになった。
「何に注意したら、婚活がうまくいきますか?」
真面目な顔で尋ねてきた。
有名私立大学を卒業し、大手企業で働いている。コミュ力がある。年収も600万円だから悪くない。とにかくよく笑うので人に警戒心を与えない。そんな守だが、たった1つウィークポイントを挙げるとしたら、100キロ近い巨漢だということだろう。
男女ともに結婚相手には、太っている人を敬遠する傾向がある。
「あ、そこですか、やっぱり(笑)。でも、食べることが大好きで。あと、大学4年のときに好きな女の子ができて、やせる一大決心をしたことがあったんですね。当時仲のよかった友達からも、『さすがにその体型じゃマズイだろう』と言われて。
1年くらいかけて70キロくらいまで落としてかなりスリムになった。それで、卒業するときに告白したんですけど、あっさりフラれました。そのとき、“な〜んだ、頑張ってやせても、フラれるときはフラれるんだな”と思いました(笑)」
その後、体重は見事にリバウンドし、元に戻ってしまったという。
「婚活するからといって、急激に体重を落としたところで、そもそも食べることが好きなのだから、食事を我慢することを永遠に続けられるとは思えないんです。体型に関しては、このままの自分を受け入れてくれる人を探していきます。それじゃあ、ダメですか?」
体型管理に関しては、いわば自己管理と自己責任だろう。
“太っているのは、健康によくない”という理屈もあるが、太ることを気にして食べないでいることも、また健康に悪い。
以前、私の会員男性がお付き合いしていた女性なのだが、彼と食事をするとその後にトイレに行って、食べた物を吐いていた。とても美人でスタイルのいい女性だったが、「太りたくないから、吐いてくる」と言ってトイレに向かう彼女に、彼は毎回ドン引きし、結局この2人はのちに交際終了となった。
「太っている男性を好き」という女性は少ないが、出川哲朗さん、ホンジャマカの石塚英彦さん、ブラックマヨネーズの小杉竜一さん、バナナマンの日村勇紀さんように愛されキャラの人たちもいる。守はそこを目指せばいい。
これまで真剣に結婚を意識したことも、真剣に婚活をしたこともなかった37歳の巨漢男性の婚活。
今後の展開を、仲人として見守りたい。
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