ゆとり世代が「自分は恵まれない」と思う理由 世代論を作るのはいつだってオッサン世代だ
30代~40代のビジネスパーソンは「個を活かしつつ、組織を強くする」というマネジメント課題に直面している。ときに先輩から梯子を外され、ときに同期から出し抜かれ、ときに経営陣の方針に戸惑わされる。しかし、最も自分の力不足を感じるのは、「後輩の育成」ではないでしょうか。20代の会社の若造に「もう辞めます」「やる気がでません」「僕らの世代とは違うんで」と言われてしまったときに、あなたならどうしますか。ものわかりのいい上司になりたいのに、なれない。そんなジレンマを解消するために、人材と組織のプロフェッショナルである曽和利光氏から「40代が20代と付き合うときの心得」を教えてもらいます。
オッサン vs ゆとり世代?
今回のテーマは「世代論」です。これまで様々年代の人々が「◯◯世代」とレッテルを貼られてきました。すぐ思いつくだけでも、「団塊の世代(1940年代後半生まれ)」「新人類(1950年代後半〜1960年代前半生まれ)」「バブル世代(1960年代後半生まれ)」「氷河期世代/団塊ジュニア(1970年〜1980年代前半生まれ)」などがあります。我々オッサン世代は、氷河期世代あたりの人が多いでしょうか(私はそうです)。
そして、今の20代が入る、1980年代後半〜2000年代前半生まれの人たちは、ご存知のように「ゆとり世代」を呼ばれています。これまでこのシリーズでテーマにしてきたものは、主に「バブル世代」や「氷河期世代」のオッサン達と「ゆとり世代」の若者達のいろいろな摩擦の形と言ってもよいかもしれません。
さて、その「ゆとり世代」が本当に恵まれていないのか、特に経済的にどうかということを検討してみます。そもそも、若者が比較対象としているオッサン世代がどの世代の人を指すのかによって異なります。
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