葉山・逗子、これが地元民が愛する美食の店だ ガイドブックには載っていない隠れた名店
地元の人だけが知る、隠れた名店ってあると思う。過剰にチラシを配ったり、ネットに広告を出したりはしない。おいしいから人が集まる、そんな場所。
葉山・逗子エリアにも、実はそんな飲食店が数多くある。軽くクルマを転がすだけで、個人経営のカフェ、定食屋などが目に入る。ここには湘南の海があり、古き良き人の営みを代々受け継ぐおいしい食文化があるようだ。
地魚をリーズナブルに提供する、海沿いの定食屋
最初に訪ねたのは、葉山港の海沿いにある定食屋「あぶずり食堂」。採れたての地魚を使った料理が人気らしい。
葉山港といえば日本のヨット発祥の地としても知られている。平日の昼間にも関わらず、この日も多くの人がクルージングを楽しんでいた。
店内に入ると、「いらっしゃいませ!」と快活な声。気立てのいいお母さんといった感じの店員が多い。奥の席では、毎週同じ曜日に来るという5人家族が、和気あいあいと定食を頬張っている。
まずはサザエのつぼ焼きを注文。値段は380円と安く、都内の居酒屋なら倍は取られそう。
楊枝を身に刺すと、つるりと丸ごと飛び出してきた。歯応えはプリプリで、ワタの苦味も少ない。汁までしっかり飲み干せる。