「有給休暇」の取得率が高い会社トップ300 ランキング1位ホンダ、上位も系列企業が独占

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なお、本ランキングは、『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2019年版掲載の1501社のうち、有給休暇取得率を開示している1244社を対象とした。ランキングのベースデータは有給休暇取得率の3年分の平均値を採用しているため、3年連続で開示のない企業は含まれない。また平均付与日数が10日未満の企業も対象外とした。最終的にランキング対象となった企業は998社。なお、取得した有給休暇には前年度繰り越し分も含めるため、有給休暇取得率は100%を超える場合がある。

今回のランキングトップは2社が並んだ。1社はホンダで、8年連続でトップの座を維持している。もう1社はホンダ系部品メーカーで輸送用精密機能部品関連のショーワだ。両社の3年平均有給休暇取得率は99.5%と、ほぼ完全消化状態にある。

ホンダは有給休暇の繰越消滅をなくす「有給休暇カットゼロ運動」に取り組んでいる。これは1970年代から始まり、1988年には全社で有給休暇カットゼロを達成したという。長年の取り組みにより培われた有給休暇を取得しやすい企業風土が、8年連続のランキングトップという結果に表れている。ショーワも有給休暇取得率が2015年度99.2%、2016年度100.3%、2017年度99.0%と繰り越し分の有給休暇も含め、ほぼ毎年完全消化状態となっている。

3位は前年同様にホンダ系部品メーカーで電子燃料噴射関連や気化器、空調等を製造するケーヒンとなった。同社も年次有給休暇のカットゼロ運動を展開しており、未消化の有給休暇の時効撤廃や2014年から半日単位の有給休暇取得制度などを導入している。

続く4位はホンダ系の四輪シート部品メーカー、テイ・エス テック。同社は2016年に半日単位の有給休暇取得制度を拡大し、2017年度には半日休暇取得率64.2%を達成した。また、2018年にはコアタイムなしのフレックスタイム勤務制度や勤務間インターバル制度を導入するなど先進的な取り組みも行っている。

上位10社の中で順位を上げたのはNTT

ここまで上位4社は、ホンダ系列が上位独占という結果だった。また、10位以内にランクインした企業を見ていくと、10社中7社が自動車関連企業である。これ以外では6位に関西電力、7位に日本電信電話、9位に生協の物流会社シーエックスカーゴがランクインしている。

上位10社の中で昨年度調査から最も順位を上げたのはNTT(日本電信電話)である。昨年の13位から7位へとトップ10入りを果たした。有給休暇取得率をみると、2016年度の96.4%から2017年度には98.4%まで上昇している。同社では、失効となる年次有給休暇の積み立てに加えて、勤続5年ごとに5日有給休暇が付与される「ライフプラン休暇」や、管理者に対して月1回以上金曜日に半日以上の休暇取得を推奨する「Value up フライデー」などの取り組みを行っている。

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