答えは、もともとシャンパーニュ地方はブドウ生産の北限と言われ、かなり冷涼なワイン産地であるため、ブドウの安定した成熟が難しかったから。つまり、天候のいい年はワインの生産ができるけど、悪い年はできないというのでは困るので、複数年のワインを取っておいて、ブレンドして品質を均一化して造るようになったんですね。
ちなみに、シャンパーニュを造ることができるブドウは基本的に3品種。ピノ・ノワール、ピノ・ムニエという黒ブドウと、白ブドウのシャルドネ。この3品種を混ぜて造ることが多いんです。
今年飲んでほしいシャンパーニュはこれ!
そんなわけで、通常シャンパーニュは複数の別の年に造られたベースワインを混ぜてから造るので、「何年に収穫されたブドウで造ったよ」というヴィンテージが記載されていません。これを一般的に「ノン・ヴィンテージ」「ノン・ミレジメ」と言います。でも、特にブドウの出来がいい年には、その年のブドウだけで造るシャンパーニュ、「ミレジメ(Millésimé)」も生産されたりします。
今回は、クリスマスや年末年始の特別な日にぜひ開けたい、ちょっとぜいたくなミレジメのシャンパーニュをご紹介しようと思います。
今年、ぜひ皆さんに飲んでほしいシャンパーニュがこちらです。
生産者:Lepreux-Penet(ルプルー・プネ)
生産年:2009年
生産地:フランス・シャンパーニュ地方 モンタ―ニュ・ド・ランス地区ヴェルジー村
ブドウ品種:シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%
外観はセクシーなゴールドイエローです。キメ細かな泡はグラスの底から輝きながら、静かに、繊細に立ちのぼっています。もう8年以上熟成しているということで、フレッシュなシャンパーニュとはひと味違った大人の魅力がにじみ出ていますね。
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