20代の多くが「研修は時間のムダ」と思うワケ 若手の「貴重な時間」を浪費していませんか?
研修がご褒美だった時代
われわれオッサン世代が若いころ、企業研修はご褒美のようなものであり、会社から派遣されて勉強をさせてもらえることは名誉なことでした。
私がいたリクルートでも、リクルートビジネスカレッジ(略称RBC)という企業内大学のようなものがあり、マッキンゼー・アンド・カンパニーの現役著名コンサルタントによるロジカルシンキング講座や、新進気鋭の経営学者などによるイノベーション創出ワークショップなどの講座がたくさん並び、それはそれはすばらしいラインナップでした。第1回目の基調講演などは、かの大前研一さんにやってもらったものです。
普通に働いていては、なかなかお会いすることができないビジネス界のアイドルのような人と接点を持てるわけですから、参加社員のモチベーションも湧きます。そんな研修を「時間のムダ」というような人は当然ほとんどいませんでした。研修は希少価値の高いコンテンツだったのです。
ところが、直裁的に言ってしまうと、現在のビジネス研修の多くは標準化、パッケージ化されています。上述のように現役コンサルタントや経営学者が出てくるのではなく、「普通の」研修講師が、型ができあがったプログラムを粛々と伝達するというような形式のものがほとんどです。