就活「学歴フィルター」がなくならない真因 人事担当者が語る、新卒採用の行動心理

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東大卒のような高学歴を優遇する「学歴フィルター」を行う企業は、採用担当の効率を求めるだけでなく、社内に蔓延する「学歴信仰」も影響していると思われる (写真:i-flower / PIXTA)

私は現在、ある企業の人事および採用を担当しています。人事ながら、他企業の方達と接することが大好きな私は、これまであらゆる機会を通じ、色々な人事・採用担当の方達、人材業界の方達と本音で語る場を設け、話を聞いてきました。その中で強く感じてきたことの1つとして、学生が企業の採用活動の実態をあまりにも知らないまま就活をしている為に、とても非効率なことが起こっているのでは、ということがあります。

その問題の解消の為に、企業の人事担当者たちからは、学生に実態を直接伝えたいという思いがあるという声をよく聞きます。しかし、SNS等で、誰が何を言ったというのがすぐ広まってしまうこの時代に、「企業イメージを背負っている」と言っても過言ではない採用担当者が、その実態を学生に伝えることは、企業イメージを大きく損なうリスクもある為に、非常に難しいのが正直なところです。

だからこそ私がここで、採用活動の実態を書く意味があると思っています。正解を明確に示せる訳ではありませんが、読んだ方々が、実態や問題点を理解したうえで、次の行動を考えるきっかけになれば幸いです。

採用の真実を伝え、“効率的な就活”をしてほしい

今回は、「学歴フィルター」をテーマにします。

もう、これまでにもさんざん話題になっているとは思いますが、一部の企業において、入学試験の高偏差値大学の学生には選考機会があり、低偏差値大学の学生には選考機会がないという“差別問題”です。

正直、こんなことは昔々からある実態なのに、何故今でも話題になるのか、不思議に思っています。平等機会への意識が高まったからなのか、その話題になる背景は私もよく分かっていません。しかし、ここでまず伝えるべきことは「学歴フィルターはある」という事実です。当然、すべての企業ではありませんが、学歴フィルターをかけている企業があることは間違いありません。

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