自分と人を、比較してはいけない
「仕事を早く終えるコツは、1日の始まりにちゃんとプランを練ることですね。朝、息子を保育園に送ったら就業時間の9時前、8時15分か30分には会社に来て、まずメールをチェック。優先順位が高く、即返信できるものはすぐさま返信します。そして、熟考を要する大事な案件については、いつどうやって対応するか、段取りを考えています」
子どもの保育園の迎えがあるため、5時過ぎには会社を出たい。だから1分1秒も無駄にしない。
そんなタイムコンシャスなエイミーさんにとって、日本の長時間労働はどう映るのだろうか?
「もちろん、仕事の性質によって、長く働いたほうが成果が出る場合もあると思います。部署や担当している仕事によって状況が異なるとは思いますが、会社に長くいる人全員が、仕事量や責任が多いわけではない。一部の方は、アピアランス(体裁)を気にして、働き者に見せたいという方もいるのでは(笑)。そうしたほうが評価されるという傾向はゼロではありませんから」
そう言いながらも、エイミーさんは「それも彼らの自由」だと大人の対応だ。
「確かに自分にかかわってきたら問題ですが、かかわってこない問題は気にしません。ほかの人の様子を気にしていたら、仕事に集中できませんから」
ごもっとも、である。
「そもそも、人はそれぞれの人生があり、違う環境下にいます。だから、『あの人は自分より長く働いている』だとか、『私より怠けている』だとか、自分と人を比較することはできません。いちばん重要なのは、つねに自分自身を見つめること。自分と他人を比較し、誰かのネガティブな情報を仲間と共有することは、自分の品位を下げる危険な行動です」
自分をほかの誰とも比べないこと――。実は、それこそがエイミーさんのサバイバル戦略だ。
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