こんにちは! 杉山明日香です。今回の「ワインの常識」は前回に引き続き、ワインを楽しむキーポイントとなる「重め・軽め」のニュアンスについて。 今回は白ワインについてお話ししていきます。
ワインの色で、味もだいたいわかる
赤ワインの味わいの要素は、大きく分けて3つ、「甘い」(果実味)、「酸っぱい」(酸味)、「渋い」(渋味)でしたね。白ワインの場合は、まずこの要素のうち「渋い」(渋味)は無視することにします。
なぜでしょう? その答えは、白ワインの造り方にあります。ワインの渋味は、ブドウの種子に含まれる「タンニン」に由来します。一般的に白ワインは、ブドウの果実から種子と果皮を取り除いてからアルコール醗酵させるので、白ワインには渋味がなく、赤ワインに比べるとスッキリとした味わいになるんです。
果実味と酸味については赤ワインと同じです。果実味はブドウ由来のフルーティーさのことで、酸味は果実味を引き締め、味にキレを与えてくれます。ちなみに白ワインの場合、色を見ると、そのワインは果実味のほうが強いのか、酸味のほうが強いのかがわかります。傾向としては、果実味が強いワインは黄色っぽい色になり、アルコール度数も高めになる一方、酸味が強いものは色合いが薄く、よりスッキリと軽めの味わいになるのが特徴です。
それでは、その果実味や酸味の違いはどこからくるのでしょう。もちろんブドウ品種の特性にも影響されますが、もう一つ大きな影響を与えるのは、ブドウの育った生産地の気候です。
一般的に温暖な生産地のワインは果実味豊かでアルコールも強めです。なぜなら温暖な生産地で育ったブドウは、太陽の日を浴びてよく熟しているため糖度が高く、果実味も豊かになるからです。アルコールの原料になる糖分がより多く含まれるブドウから造られると、ワインのアルコール度数も高くなります。
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