日本人が知らない白ワインの「重め」と「軽め」 内田篤人的、トム・クルーズ的なワインの差

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樽の原料となる木材の違いや、ロースト加減により、こんがり焼けたトーストのような香りや、ヴァニラのような甘い香りがワインに与えられます。このような新樽の影響を受けたワインは、当然「重め」に感じられます。

ここまでくれば、白ワインの「重め・軽め」は簡単ですね。白ワインの味わいの要素で大事なのは3つ。「甘い(果実味)」、「酸っぱい(酸味)」、「タル(コク)」です。

オススメの白ワインは?

「軽め」の白ワインの典型とは“果実味(甘み)は控えめで、酸味がしっかり、タルの風味が(少)ない”、「重め」のワインの典型とは“果実味がしっかりあって、酸味が比較的やわらか、樽の風味がしっかり”なワインのことを指します。

軽い白ワイン=酸味しっかり、果実味と樽の風味は控えめ
重い白ワイン=果実味強め、樽の風味しっかり、酸味やわらか

軽めの白ワインであれば、生の魚介料理などを中心に、あっさりとしたシンプルな味付けのお料理に。重めの白ワインであれば、お魚料理でも皮目をこんがり香ばしく焼いたものや、クリーム系のしっかりしたソースで食べるものがいいです。あるいは軽めの肉料理にもよく合うので、鶏、豚といった白系のお肉をハーブとシンプルにローストしたものなど。そこにフルーツのソテーなどを添えると最高です。

では、私からオススメの「軽めの白ワイン」と「重めの白ワイン」を1本ずつご紹介しましょう。

まずは軽めの白ワインと言えば、暑い季節にぴったりなのがフランスのロワール地方の「サンセール」という白ワイン。名前の響きからして爽やかな感じがしませんか? サンセールは村の名前なんですが、この村でソーヴィニョン・ブランという白ブドウ品種から造られるこのワインは、パリのビストロやレストランでも必ずといっていいほどオンリストされる人気銘柄です。

造り手さんはいっぱいいて、覚えるのは大変なのですが、基本的には白のサンセールであれば、ライムやグレープフルーツのようなフレッシュな果実味と酸味、ハーブのような涼しげな爽やかさが特徴の軽やかな白ワインです。またロワール河をまたいで反対側にあるプイィ・フュメ村のワインも同じようなタイプで、お値段もお手頃でオススメです。

A.C.Sancerreの“Dominique Roger”(編集部撮影)
ワイン名:A.C.Sancerre(A.C.サンセール)
生産者:Dominique Roger(ドミニク・ロジェ)
生産年:2015年
生産地:フランス・ロワール地方
ブドウ品種:ソーヴィニョン・ブラン
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