トンネルは、同時進行で掘り進めれば、その分早く工事が終わる。しかし、シールドマシンが4台必要になる。お金がかかる。MOTTAINAI。そこで、再利用だ。500メートルほどの連結路を掘るシールドマシンは1台とし、上下線とも、同じマシンで掘り進めたという。
ところで、かつて砂場で山を作り、トンネルを掘ったら陥没した経験を持つ元男子はみな知っているように、トンネル工事には危険がつきものだ。あの悲劇はどうやったら防げるのか。やはり、補強材が必要だろう。
というわけでシールド工法では、掘り進める度に、リングの一部のような、バームクーヘンの一番外側の部分のような殻状の壁・セグメントをパチパチッとはめ込んでいく。
セグメントの幅は1.2メートル。これを次々にトンネル内に運び込み、接続していく。このあと切り開かないところはコンクリート製のセグメント、切り開くところには、鋼製のセグメント。このセグメントの設置精度が、冒頭の「切開き」のキモになる。
当然のことながら、本線と連絡路が独立したままでは合流ができない。だから本線と連結路が再接近しているあたりで約250メートル、つまり1キロの4分の1にわたり、互いに腹(または背)を切り開いて、くっつけるのだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら