「隅田川幹線」と氷点下15度の異次元風景

地下に広がる、筋骨隆々のおとこたちの仕事場

凍結工事まっただ中の様子(東急建設からいただいた写真)

工事現場はパイプだらけ。しかも、そのパイプ群は真っ白に凍っている。つららさえ下がっている。それを眺めて覚えるのは恐怖。なのに、なんだか笑えてくる。

なぜなのか。それは、ボクが過去にどこかでこのような風景を見たことがあり、そのときに恐ろしく、またおかしかったからに違いないのだが、はて、どこで見たのだろう。

凍るパイプ群にわななく1時間ほど前、ボクは今回の現場の最寄り駅、東武伊勢崎線の堀切駅に着いた。東京を流れる荒川と隅田川が、東京湾へ向けて南下する前の最後の再接近点が、この堀切駅あたりだ。そして、この地下深くに『なるたん(成毛眞の技術探検)』の第4回の現場がある。

今回の現場は東京・足立区

事前の調べによると、1日あたりの平均乗車人員は1000人台後半。東京にしては、のどかな雰囲気の駅だ。ホームからは東京未来大学の校舎が見える。この大学は廃校になった足立区立第二中学校の校舎を活用しているという。

改札を出ると、鮮やかな青色に塗られた跨線橋が目に飛び込んできた。その上に、紺色の作業服を着た男性がふたり、ボクを待ち構えている。東急建設の方だ。荒川の方を指さして、何か話をしている。なぜか脳内に、アニメ「耳を澄ませば」のテーマ「カントリー・ロード」が流れ始めた。

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現場へ案内していただく

ここ何年か、都内でも夏場に冠水のニュースを耳にすることが増えた。なるほど気候は変動しているのかと思っていたら、ゲリラ豪雨ばかりが冠水の原因ではないという。

「ビルが増えたこと、アスファルト舗装が広がったことで、地面に染みこむ雨水の量が減っています」。東急建設隅田川幹線作業所の現場代理人・堀浩之さんが、こう教えてくれた。

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