「隅田川幹線」と氷点下15度の異次元風景 地下に広がる、筋骨隆々のおとこたちの仕事場

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そんな恐ろしい仕事環境なのに、ついつい引き込まれて見てしまうのはなぜなのか。いま、その理由に気づきました。お色気SFホラー映画「スピーシーズ」を彷彿とさせるからです。生まれたままの姿をした超美女の宇宙人が主役の映画。その超美女が目の前に現れるのではないかと、ドキドキというよりワクワクしてしまう光景が目の前にありました

凍土は、しっかり凍らせるのに40日、その環境で工事するのに50日、そして、じんわり融かすのに40日かかることもあり、長さ3キロの下水管は約11カ月で掘ったにもかかわらず、この5.5メートルのジョイント部分の工事には7カ月かかった。凍結の技術を持っている会社は、日本に2社しかないそうだ。

こういった、狭いのに重い物を扱わなくてはならない現場で活躍するのが、重量鳶(じゅうりょうとび)と呼ばれる人たちだ。ひとつが3.5トンもあるセグメント(という資材)など重い物のハンドリングを専門とする。鳶には足場鳶や鉄骨鳶など専門分野があるのだが、重量鳶はもっとも難しく経験も必要で、日本が誇る技術職だということを聞いたことがある。

今回は残念ながら写真でしか拝顔できなかったが、カッコ良すぎて恐れ多くて、ご本人たちが目の前にいたら、たぶん、目も合わせられない。

「組むより、解体の方が難しいんですよ。だから、組んだ人が解体時にも来てくれると、安心できます」。その言葉を聞いて思うのは、ゼネコン(General Contractor)とは何かということだ。

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第1回の大橋ジャンクショントンネル工事でも活躍していた、おなじみのシールド工法

工事を円滑に進めるには、場面ごとに、さまざまなプロフェッショナルが必要だ。プロたちは、自分の活躍の舞台を求めて、日本全国、あるいは世界中を移動する。ある現場で数日仕事をしたら、次の現場へと移っていくこともある。

そういうプロたちをタイミングよく招聘し、よいパフォーマンスを出してもらえるよう調整するのが、ゼネコンの役割である。

ゼネコンとは、指揮者である

あるときからゼネコンには、汚職とか贈収賄とか談合とか、ネガティブな言葉がつきまとうようになったが、その実態はというと、生活インフラを造るプロ集団を束ねる、文字通りGeneral Contractor(=請負人)であり、General Conductor(=指揮者)でもあるのではないか。

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写真中央が現場代理人の堀さん

ゼネコンという存在がなければ、プロはその力を発揮する場が得られないし、ボクたちもまた、その恩恵を受けられない。

この際なので、堀さんに長年の疑問に答えてもらう。

堀さんの名刺にある、必殺仕事人ならぬ「現場代理人」とは、どういう意味を持つ肩書きなのだろうか。前々から、気になっていたのです。

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