しかし、シャッターを切ると意外ときれいに撮れる。最近のカメラは本当にすごいですね。ちなみに本日はキヤノンの「EOS5D MARKⅢ」とソニーの「DSC-RX1R」を持参しております。
5分経っても10分経っても、まだトロッコは止まらない。蛍光灯に彩られた線路はときおりカーブする。頭上を通る墨東通りとシンクロしているからだ。壁にはところどころに写真が貼ってある。この位置の数十メートル上の地表には、こんな建物がありますよというサインだ。これがなかなかに興味深い。保安上難しいかも知れないが、地下鉄にもこういうものがあると、車窓が楽しくなるのではないか。
勾配はほとんどない。実際には、1キロあたり50センチ上るというのだが、感じられない。トロッコの旅は約25分間続いた。下車すると、正面にある下水管のゴールを取り囲むように「元パイプ」のようなものが残されている。
何ですか、これは?
「凍結工事の跡です」
説明しよう。凍結工事とは、止水および土留めを目的に、地盤を凍らせるものである。凍らせて固めて、作業の安全性を高めるのだ。だから冷却剤を巡り巡らせるため、凍結パイプが必要になる。
ものすご~く長い凍結パイプ
凍らせていたときの写真があるというので、見せてもらう。これが、冒頭のパイプだらけの写真である。このパイプ群の総延長は570メートルを超える。東急東横線の新丸子~武蔵小杉間より長い。それが、このスペースを這い回るのだ。やはり恐ろしいではないか。
別の写真を見るとつららまで下がっていて、見るからに寒い。
これらパイプ群で凍らせる土の体積は310立方メートルというから10×10×3くらい。でかいですね。
そこが零下15度以下にキープされる。冷え切った土壁に囲まれた作業場の温度は10度ほどになるという。ボク、北海道出身ではありますが、ここで仕事をしろと言われたら瞬時にリタイアする自信があります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら