答えは、この現場での社長の代理人という意味。地球相手の仕事ゆえ、現場で即断即決を求められることもあるのだろう。重量鳶たちプロを束ねるのも現場代理人の仕事だ。
かっこいいではないですか。生まれ変わったら、現場代理人を目指すか重量鳶に挑むか、悩んでしまう。
「次も絶対に失敗できません」。堀さんが言った。この後にも、ビッグな凍結工事が待っているのだ。
隅田川幹線はまだ、隅田川につながっていない。溜めた雨水を放出する先がないのだ。近いうちに、隅田川に面した千住関屋ポンプ所(建設中)までの支線に接続しなくてはならない。そのためには、この管の土手っ腹に穴を開ける必要がある。そこでまた凍結工事だ。
「今度は、4000リューベー(立方メートル)くらい凍らせます」
今回の10倍以上ということは、凍結用のパイプの長さはいかほどになるのか。5キロを超えたら、東急世田谷線の路線距離より長くなる。それを使ってどれだけ時間をかけて凍らせ、どれだけ寒い環境で作業をし、そしてどれだけ時間をかけて温度を上げていくのか。
恐ろしいなあ。恐ろしい。恐ろしいけど、見てみたい。
スピーシーズ新作の撮影にぜひ!
ついでに、スピーシーズの新作をここで撮影したらどうかと思う。主役には江尻エリカさまか黒木メイサさまが希望である。東京都下水道局のサイトには「東京都下水道局では、映画やテレビドラマなどの撮影場所として施設を提供し、東京におけるロケーション活動に協力しています」という文言もあるので、ハリウッド関係者はご一考いただきたい。下水が流れてからでは遅いので、今がチャンス。
隅田川までの支線は、距離にすれば250メートルほどだが、工事には2年くらいかかる予定だという。
(構成:片瀬京子)
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