お金がない文系50代でも「医者」になれる方法 社会人は「面接」と「小論文」が有利

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・部活のやりすぎで偏差値が30以下だった男子

・会社勤めのアラフォー女性

・母子家庭で世帯年収が低い家庭に育った女子

など、実にさまざまな境遇の生徒達が合格を手にしてきました。彼ら彼女らは皆、「年齢の壁」「お金の壁」「学力の壁」を一つひとつ壊していったのです。

確かに、社会人の方の中には、自分の学力以外にも、ご自身の年齢に関して、はなからあきらめているような方がかなりいらっしゃいます。

でも、医学部受験における私の結論は、「年齢は関係ない」、です。

私の友人で、医学部の進路指導を20年以上しているベテラン職員さんも、「年齢に関しては、いろいろなウワサが飛び交っているけど、筆記試験と面接のできがよかったにもかかわらず、“年齢”という理由で落とされたケースは、これまで見たことがない」と話していました。

つまり、医学部を受験しようかと考えはじめたのならば、年齢のことは一切気にしないで良いということです。それは40代、50代でも、です。それは、私の多くの生徒たちが証明してくれています。少し、安心しましたか?

お金の壁を壊す

医学部の学費については、ご存じでしょうか?

学費の平均は、国公立大の場合は約350万円で、私立大のほうは約3000万円となります。

国公立大と私立大ではゼロの数が1個違いますね。

これをお伝えした瞬間に、「私立は絶対ムリだぁ。でも、国公立にいけるほど私、成績よくないし……。やっぱり医学部はあきらめるしかないのかな……」と思ってしまう人が必ず出てきてしまうでしょう。

でも、ちょっと待ってください。もし、この学費をゼロ円にできるとしたら、医学部受験に挑んでみたくはなりませんか?

「そんなこと、できるわけないだろう。ゼロ円なんてありえない!」――そう思う方がいるのも当然です。でも、実際に私の元教え子で、今現在、学費ゼロ円で私立大医学部に通っている方がいます。これは、ある方法を使って学費をゼロ円にしているのです。

経済的に苦しい方でも、ある条件さえクリアすれば、学費ゼロ円で医学部に通えてしまうのです。これはうそっぱちでも夢物語でもありません。

結論から言うと、学費免除&奨学金の利用、この2つを組み合わせることで、たとえ私立大でも極端に費用を抑えることが可能なのです。

中でも、主に自治体と大学がタイアップしたような、返還が免除される「貸与型奨学金」の利用は狙い目です。

それが、「地域枠」というものでの出願になります。

これは、へき地の医師不足解消のために大学が設けている特別枠です。以下に、簡単にまとめておきます。

[目的]医学部特有の制度で、国公立大・私立大に限らず、地域の医師不足を解消するために設けられた制度。
[条件]大学卒業後に、指定された地域や科で一定の勤続年数、医療に従事すること。
[メリット]学費の一部または全額が貸与され、指定された年数を勤め終えれば、返還の義務がなくなる。
次ページ「地域医療」に興味がある人には、うってつけの受験枠
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