最近では、新しく日本語の単語が英語になっていくときには、元の日本語発音に近い折衷発音のほうが、正式な英語の発音として取り入れられる傾向があるように思います。昔はつづりだけ輸入して、英語風に発音していたのですが、この変化もちょっと面白いですね。
edamame(枝豆) エダマーメイ
日本人が英語で名乗るとき
ちなみに皆さんは、自分の名前を英語で言うときには、英語風にしますか? 日本語発音のままでいきますか? それとも、折衷発音?
日本人の名前もローマ字のつづりだけを見てネーティブが読むと、たまに不思議な発音になってしまうことがあります。大学に口頭で出席を取るイギリス人の教授がいたのですが、初めての講義のとき、「中村」さんのことを「ニャカミューラ」とバリバリ英語風に読んで、本人が気づかなかったという出来事がありました。
大助 (だ・い・す・け) ダイスーキー
ですから、初めて会ったときに、きちんと発音を伝えるのはとても大切です。でも、完全に日本語発音だとさすがにまねするのが難しいでしょうから、筆者は折衷発音を使って自己紹介をします。
英語では下の名前をKatsuと短くして名乗りますが、英語の母音で「キャツ」や「ケツ」というのは抵抗があり「カーツ」と、日本語の母音で発音します。姓のHakodaは「コ」に強勢を置いて、「ハコウダ」のように言いますが、母音はやはり日本語風の音にします。完全に英語発音にすると「キャツ・フコウラ」と誰だかよくわからなくなってしまいますし、そんなふうに呼ばれるのは嫌ですから……。
アメリカのスターバックスでは注文のときに名前を聞かれて、ドリンクができあがると名前で呼ばれるシステムなのはご存じですか? 筆者はKatsuというのを店員さんに聞き取ってもらえないことが多く、その都度スペルを伝えるのが面倒でした。あまりにも面倒なので、ある時、次回からはよくある英語名を使おうと決心しました。
数日後、スタバに行くといつもどおりに名前を聞かれます。英語の名前といってもいろいろありますから、どれにしようか一瞬迷って、無難にJohnと名乗りました。ドリンクができると、Uh…John! (えー、ジョンさん!)とカウンターから呼ばれます。
無事にカップを受け取ると、なぜか店員がクスクス笑っていたのですが、気にせずに店を出ました。ドリンクを飲みながら、ふとカップを見ると、なんとマジックでUh…Johnと書かれているではありませんか! 筆者が迷って言ったUh…(えーと)まで書かれていたのです。こういうジョーク、いかにもアメリカ人らしいですね。思わず笑ってしまいました。
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