かと言って、いかにも英語の発音で、
というのも、それはそれでどうなのでしょう。もはや何駅のことなのか、わからないですよね。アナウンスという機能を考えると、確かに疑問を感じます。それに、道で外国人にHow can I get to タャクドゥヌビャーバ?(高田馬場にはどう行けばいいんですか?)といきなり聞かれても、Excuse me? Where do you want to go?(え?どこに行きたいの?)と聞き返してしまいそうです。
筆者が聞いた新幹線のアナウンスでは、駅名は日本語と英語のちょうど中間くらいの発音を使用していました。
英単語では欠かせない強勢(ストレス・アクセント)は残しつつ、母音や子音はできるだけ日本語に近いもので言っている感じです。
まったく日本語ができない人のことを考えると、このくらいの折衷発音がベストなのかもしれませんね。もちろん「日本語の地名は日本語の発音で言うべきだ!」という意見にも一理あると思いますし、筆者も同意する部分はあるのですが、まったく知らない外国語を聞き取るのは、単語でもかなり難しいものです。
想像してみてください。知らない言語が話されている国で、日本語のアナウンスが流れてきて
と言われても、駅名を聞き取って覚えるのはつらくありませんか? これは、あまりにも極端な例(駅名はデタラメ)ではありますが、耳慣れない発音は判別が難しいと思いませんか? 現地の本当の発音とは違うかもしれませんが、「それっぽい日本語に置き換えて言ってもらったほうがうれしいかな」と、筆者は思います。
「日英折衷」発音?
同様の悩みが英語教材制作の際にも、よく発生します。テキストの例文や会話のなかに日本語の固有名詞が入っていたり、日本語由来の英単語が入っていたりすると、どんな読み方にしようか迷うのです。音声収録のときにナレーターのほうからも「完全に英語発音にする? 日本語風に読む?」とほぼ間違いなく聞かれます。
たとえば、日本酒を表すsakeという単語なら「『サーキー』にする?『サーケイ』にする?」と聞かれるんです。このように完全に英語になってしまった単語は、通常英語発音にして、sake「サーキー」、karaoke「キャリオウキー」、karate「クラーリー」と読んでもらうことが多いです。すでに英語になっている単語ですから、英語の発音で覚えておく必要があるからです。
sake | 酒 | サーキー |
karaoke | カラオケ | キャリオウキー |
karate | 空手 | クラ―リー |
kimono | 着物 | キモウノウ |
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