あのLDHがカンヌで語った「世界戦略」の全容 メインステージのプレゼン全文を掲載
本田:VERBALさん、ありがとうございます。 LDHのことを10分やそこらで説明するのは難しいとは思います(笑)。
話すことがありすぎますね。日本人は知っていますけどね。Afrojackさんにもひとつ質問してもよろしいでしょうか。
Afrojack:どうぞ。
多くのアーティストをよりハッピーにできる
本田:観客の皆さんは、この質問の答えを知りたいでしょうね。なぜ、LDHへ参画を決めたのですか。
Afrojack:まず、VERBALが今言ったことですが、日本は世界とは異なる文化を持っています。異なるサウンド、 異なる音楽、 異なる歌など、すべてにおいて異なります。でも欧米も同じようなもので、欧米の文化には独自の方法があります。皆それぞれに慣れているカルチャーがあるだけなんです。日本も同じで日本独自のカルチャーがあります。
ただ、LDHには非常に具体的なコアバリューがあるだけでなく、さっき話にでたように、200万枚以上のチケットを売り上げる方法も知っています。世界的にみても200万枚以上のチケット販売数は珍しい。その日本での実績から、世界的な視野での可能性を考えてみてください。このシステムでアーティストをマネジメントし、彼らをハッピーにさせたり、正しいコアバリューを使って、皆がハッピーに仕事ができる環境を構築したり。ビジネス相手や友人のDJ、プロデューサー、アーティストたちに、僕は「Love、Dream、Happiness」という会社をやるんだと言うと、最初はみんな、「えっ、本当に?! そんなのうまくいくはずないでしょ」というような感じの反応をします(笑)。
でもよくよく考えてみると、僕らが今の仕事をしているたった1つの理由は、ほとんどの場合、自分がやっていることが大好きだからでしょう。だから成功できたのだと思います。それを会社や戦略におきかえると、もっと高いレベルへいくことができる。初めて日本に行ったとき、VERBALが僕に日本の音楽カルチャーについて教えてくれたけど、僕が今まで経験してきた音楽文化とはまるで別世界のようでした。そして、HIROさんやLDH流のやり方を紹介してくれました。
僕は、「信じられない!! 僕らは何をやっているんだ……」となって。欧米の僕らはみんな、会社や事業のこと、資金のことばかり考えていた。ヨーロッパ、アメリカ、そして南アメリカでさえも、いわゆるメジャーレーベルカルチャーに乗っ取られていたんですよね。
だから、このLDHのモデルを僕たちのシステムに取り入れることで、多くのアーティストをよりハッピーにできると思います。それに、アーティストのための道を開拓できる。なぜなら、ふつうは「歌手になりたい」「DJになりたい」「プロデューサーになりたい」とか言うと、眉をひそめられます。
でもLDHでは、実際それを可能にしています。ダンススクールを運営したり、レッスンをしたり、その他、いろいろなことをしてね。若者や新人、そして今なお情熱あふれる大人たちの夢をも実現させています。それが、僕がLDHに参画した理由です。LDHのパワーをヨーロッパやアメリカの方々にお見せできるのをとても楽しみにしてるんです。
本田:ニック(Afrojack)さん、ありがとうございます。 LDHグループの一員となったワクワク感が伝わってきましたね。さて、話をもう少し、ブランドの観点へシフトしましょう。Lukeさん、LDH JAPANと協力してキャンペーンを実施されたんですよね。去年ですか? 2年前?
Luke Wood:2016年です。
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